不動産取引ガイド

避難行動は浸水前に行動しよう!

7月上旬、熊本県を中心とした記録的な大雨による影響で、球磨川(くまがわ)が氾濫し、八代市(やつしろし)、球磨村(くまむら)、人吉市(ひとよしし)など同県南部は甚大な被害をもたらしました。
水害(河川氾濫)から身を守るためにも、今回は、「浸水深と家屋の関係」そして「避難時の注意点」をお伝えします。

堤防が決壊した時は、浸水深及び浸水区域が一気に増加するため、氾濫した水が集まる低地などの地域では、特に速やかな避難行動が必要です。
いったん堤防が決壊すると、一気に水かさが増し避難が困難になるため、雨の状況に注意しながら、大雨が降るようであれば早めに避難しましょう。
避難所へ向かう途中に小さな河川がある場合や道路の高低差によっては、避難が困難になる場合があるため、あらかじめ避難経路を複数確認する必要があります。

■避難行動は浸水前に!

【想定浸水深】0.5m未満
・地上が浸水すると地下に一気に水が流れ込んできて地下からの脱出は困難となる。
・車での避難が危険な場合がある。
・浸水の深さがひざ上になると徒歩による避難は危険。
・避難が遅れた場合は、自宅等の上層階へ移動する。
・マンション等の高い建物に居住している場合は、無理に避難する必要はない。
ただし、浸水が長時間継続した場合や孤立した場合の問題点について認識しておくことが必要である。

【想定浸水深】0.5~3.0m
・1階の住民は、床上浸水になり、避難が遅れると危険な状況に陥るため、避難情報のみならず、河川の水位情報等にも注意し、必ず避難所等の安全な場所に避難する。
・水・食べ物・貴重品などを2階以上に持って上がる。
・浸水が始まってからの避難は非常に危険なため、近くの丈夫な建物の2階以上に移動する。
・マンション等の高い建物に居住している場合は、無理に避難する必要はない。
ただし、浸水が長時間継続した場合や孤立した場合の問題点について認識しておくことが必要である。

 

【想定浸水深】3.0m以上
・ 2階床面が浸水するため、2階建て住宅及び2階の住民は、避難が遅れると危険な状況に陥るため、避難情報のみならず、河川の水位情報等にも注意し、必ず避難所等の安全な場所に避難する。
・ 高い建物の住民でも、浸水深が深く、水が引くのに時間を要することが想定されるため、事前に避難所等の安全な場所に避難する。

とにもかくにも、台風の接近や、大雨が予想されている場合は、天気予報や川氾濫危険情報等に十分注意し、暗くなる前に早めの避難をお勧めします。暗くなって大雨の中の非難は危険です。
特に災害に弱い高齢者や子供のいるご家庭では、夕方までに早めの非難をするようにしましょう!

また今から住宅購入を検討される方は、ハザードマップを必ず確認することをお勧めします。ハザードマップで危険なエリアは、出来るだけ避けた方が良いですが、東京城南エリアではハザードマップに浸水予想エリアに入っている地域がほとんど。浸水予想エリアに入っている場合は、さらに「浸水深予想」まで必ず確認しましょう。
以上、エージェント中田でした。

新型コロナウイルスの影響により、非接触での住宅ローンも登場している?!前のページ

ウィズコロナの時代に考える不動産購入次のページ

ピックアップ記事

  1. 住宅購入は不安でいっぱい
  2. 買ってはいけない物件を自分でチェック
  3. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  4. 危険な場所は 地形図で見分ける
  5. 土地価格の相場を知る方法

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    急なテレワーク体制で得た貴重な教訓

    新型コロナウィルスの感染拡大防止のための緊急事態宣言。感染拡大の影…

  2. 不動産取引ガイド

    不動産テックツールをフル活用しましょう!不動産業界で起こっている第四次産業革命!

    第四次産業革命とは産業革命の第四段階を表現するために用いられる言葉です…

  3. 不動産取引ガイド

    「住宅ローンと団体生命信用保険:お金の守り方を考える」

    住宅ローンを利用してマイホームを手に入れる際に、必ず考慮すべき保険が「…

  4. 不動産取引ガイド

    空き家対策されていますか?

    皆さんのご自宅の周りにも空き家があったりしませんか?そしてその物件…

  5. 不動産取引ガイド

    ラジコンやドローンを飛ばしてはいけません! ~航空法~

    今回は「航空法」による制限です。空港周辺エリアなどでは、航空機…

  6. 不動産取引ガイド

    眠れる寝室をつくるためのポイント!

    ストレス社会の現代、睡眠はとても大事です。そこで眠れる寝室をつくる…

  1. 不動産取引ガイド

    分譲マンションの共有部分とよく耳にしますが、どこを指しているのでしょうか…
  2. 不動産取引ガイド

    海外赴任者 帰任に備えた日本の家探し 7 【事前準備~売買契約締結 編 5/9】…
  3. 不動産取引ガイド

    低廉な空き家等(800万円以下)の仲介手数料が30万円の1.1倍が上限に変わりま…
  4. 不動産取引ガイド

    火災保険の基礎知識 知っておきたいポイント(その2)
  5. 不動産取引ガイド

    空き家率ランキング・空き家数ランキングを予測してみて下さい!意外な結果が・・・
PAGE TOP