不動産取引ガイド

隣地境界線とは

隣地境界線とは、民間の建物が建つ敷地と敷地の境界を示す線のことです。
一般の住宅でいうと、敷地となる土地の四隅に打ち込まれた境界標や杭などをつないだ線が隣地境界線となります。

現在、我が家の建替え工事を行っていますが問題が起きたのは隣地境界線に建築基準法に満たされている道路に接していない事でした。実際に宅地につながっている道路がありますがいろいろな原因があり、この道路は不動産用語でいう赤道(あかみち)という道路になっていました。

赤道(あかみち)とは

公図上で地番が記載されていない土地(無籍地)の一つで、道路であった土地をいう。
古くから道路として利用された土地のうち、道路法の道路の敷地とされずにそのまま残った土地がこれに該当し、国有地である。
公図に赤色で着色されていることから「あかみち」と呼ばれています。

建替える為には現状使用している道路は建築基準法の道路ではないため敷地に4メール道路を設けなければなりません。

現状の赤道の払い下げを受けるには、用途廃止等の所定の手続きが必要となりますがその道路に接している(境界線)全ての所有者から立会及び印を頂くてはなりません。
残念な事に我が家は近隣の一部の方から印を頂く事ができませんでしたので赤道の払い下げを受ける事ができません。
したがって横に新たに4メートル道路作ることで家の建て替えの許可がをもらいました。

いかがでしょうか、家を建てる土地は少なからず何かしらの許可を受けたりしているはずです。
最近では、近所の新築の住宅や中古住宅や売地などを見ると境界線を確認するようになりました。

住宅購入には専門知識が必要な事がたくさんあります。

宅地・建物の状況についてだけでも下記の項目があります。
購入の契約前に確認する重要事項説明書の一部を抜粋しました。

1.登記簿上の権利の種類・内容・名義人など(例:抵当権など)
2.法令上の制限
3.私道に関する負担
4.飲用水・電気・ガスなどの供給施設・排水施設の整備状況
5.未完成物件における完成時の形状・構造
6.建物の状況調査を実施しているかどうか、および実施している場合はその結果の概要(既存建物)
7.建物の建築・点検記録および維持保全の状況に関する一定の書類の保存の状況
8.石綿(アスベスト)の使用有無
9.造成宅地防災区域にあるときはその旨
10.土砂災害警戒区域にあるときはその旨
11.津波災害警戒区域にあるときはその旨
12.水害ハザードマップ
13.耐震診断を受けているときはその内容

取引内容によって変わりますが購入前にしっかり相談できる不動産会社をお勧めいたします。
我が家は今回、お世話になりました家屋調査士様の豊富な知識に助けられ、近隣の一部の方から印を頂く事ができない場合でもたくさんの方に相談して家を建て替える事ができました。
中古住宅を購入する際には隣地境界線、境界標などを確認し、いずれまた建て直しができる物件なのか良く調べてトラブルに巻き込まれないよう購入前に調査して頂く事をお勧めいたします。
リニュアル仲介、渡辺でした。

土地をお探しの方は土地情報ロボと物件提案ロボの併用がお勧めです前のページ

不動産面積の落とし穴:壁芯面積と内寸面積の違いを知ろう次のページ

ピックアップ記事

  1. 立地適正化計画をご存知ですか?
  2. 危険な場所は 地形図で見分ける
  3. 買ってはいけない物件を自分でチェック
  4. 土地価格の相場を知る方法
  5. その家は人口減少した将来でも売ることができる家ですか?

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    不動産購入時にチェックをしましょう!内見時に気になる『結露』について

    本日は真冬のため寒暖の差から『結露』が起こりやすくなっています。…

  2. 不動産取引ガイド

    今年家を購入された方は確定申告の準備を!

    今年家を購入してお住まいになられている方は住宅ローン減税の申請の準備を…

  3. 不動産取引ガイド

    コンセントの位置

    コロナ禍で家電製品が増えたのにコンセントは以前のままで昔にくらべ、家電…

  4. 不動産取引ガイド

    国交省「全国版空き家・空き地バンク」の試行運用を開始!民間の不動産情報サイト「LIFULL HOME…

    国土交通省が、全国の空き家・空き地情報を一元的に提供する「全国版空き家…

  5. 不動産取引ガイド

    命を守るカードゲーム

    国土交通省は、防災教育の一環として、津波や大雨など水害対策を遊びながら…

  6. 不動産取引ガイド

    住宅は一生の買い物でなく、家族構成に応じて買い替えるべし

    誰しも30年、40年先の日本がどうなっているか、そんなことは誰にもわか…

  1. 不動産取引ガイド

    子どもの人口が38年連続で減っている?!少子化と日本の不動産購入について
  2. 不動産取引ガイド

    2020 年1月度の不動産相場
  3. 不動産取引ガイド

    「住宅ストック維持・向上促進事業」に採択されました
  4. 不動産取引ガイド

    サイディング外壁の注意点
  5. 不動産取引ガイド

    知っている人だけが得をする。固定資産税が安くなる方法
PAGE TOP