「放置竹林」という言葉を聞いたことはありますでしょうか。
放置竹林とは、もともとはたけのこ栽培のためなどに植えられた竹林が管理されなくなり、放置されてしまったものです。
この放置竹林が周囲に広がることで、全国で大きな問題となっているそうです。
問題1:土砂災害を引き起こす危険性がある
たけのこ栽培のために植えられる孟宗竹の竹林は、放置するとどんどん広がっていくという特徴を持っています。
さらに竹林には、森林と異なる大きな特徴があります。
それは、根を浅くはるという特徴です。
木は根を深くはるため、雨が降っても土をしっかりと支えますが、竹の根は横に広がり、深さは30cmほどしかありません。
そのため、雨が降ると竹林ごと斜面を滑り落ちる危険があります。
竹の繁殖力の高さと根を浅くはるという特徴が重なると、山の広い範囲で土砂災害を引き起こす危険があります。
これが放置竹林の大きな問題の一つです。
問題2:竹が倒れる危険性がある
放置竹林では日が差さず、竹が腐ってしまうため、倒れるリスクが高まります。
竹筋コンクリート復活プロジェクト
「竹筋コンクリート復活プロジェクト」とは、昭和の初めまで国内で普及していた竹筋コンクリートを、現代の先端科学技術をもって「竹を活用した環境に優しいコンクリート」として復活させ実用化を目指すプロジェクトのこと。
自然資源を利用した地球環境に優しい竹筋コンクリートの普及を目指して、幅広い分野の16企業・2大学が連携し、温故知新の考えに基づいて竹筋コンクリート復活プロジェクトに取り組んでいます。
「竹筋(ちくきん)コンクリート」とは、戦時下の資材不足をきっかけに考案された技術で、鉄筋の代わりに竹材をコンクリート構造物の補強材に使用するものです。
竹筋コンクリートの特長
竹筋は強アルカリ性のコンクリートの中でも腐食に強く耐久性があります。鉄筋コンクリートと比較して60~70%の強度で実用化が可能です。
竹筋コンクリートのメリット
・「竹害」となる放置竹林を資源へと転換できる
・竹材の地産地消による中山間地域の振興に貢献できる
・竹は一年で成木になるため材料として確保しやすく利用しやすい
・原材料製造時の二酸化炭素排出を抑制し地球環境に優しい
竹筋コンクリートのデメリット
・竹材は鉄筋と比べると、強度の観点から大型の建物や橋には向かないとされていました。
竹筋を使用した建造物
・厳美渓長者滝橋・・・岩手県一関市(1939年建設、登録有形文化財)
・宮原線橋・・・梁熊本県阿蘇郡小国町(1984年廃線の宮原線の鉄道橋、登録有形文化財)
・岩国徴古館・・・山口県岩国市(1945年竣工、柱に使用)
先日、ある番組で取り上げられていましたが竹筋コンクリートの事を初めて知りました。
私の自宅は平地ですが敷地内に蒙古竹ではありませんが竹問題を抱えています。個人では増やさないように整備するのやっとです。
竹林は素敵ですがその裏で努力している方々がいます。
お住まい探しの際に竹にはご注意ください、かなり手がかかります。
リニュアル仲介、渡辺でした。