不動産取引ガイド

その土地買って大丈夫ですか?

2018年は災害が多い年でした。

住宅購入には、災害が発生した場合を想定し、事前に規制されている地域なのかも確認しておく事をお勧めします。

崖地等、災害が発生するおそれのある土地に住宅を企画する場合には、災害防止の観点から十分な安全性を確保できるよう、対策が必要となります。

各種法令には宅地造成に関する規制があるので、企画にあたっては、まず、対象地が、災害危険区域・宅地造成工事規制区域・造成宅地防災区域・地すべり防止区域・急傾斜地崩壊危険区域・土砂災害特別警戒区域のような規制がかかる区域に該当するかを確認し、該当する場合には、その規制内容を調査しなければなりません。

たとえば、宅地造成工事規制区域内で、切土で高さ2mを超える崖を生ずる工事や、盛土で高さが1mを超える崖を生ずる工事を行う場合には、知事等の許可が必要となります。

また、造成宅地防災区域は、宅地造成工事規制区域外の土地で、すでに造成された一団の宅地のうち、災害が発生するおそれが大きい区域について指定されますが、この区域内の造成宅地の所有者等には、災害防止のため擁壁等を設置する等の義務が生じることになります。

地すべり防止区域、急傾斜地崩壊危険区域内の土地については、切土や工作物の設置等を行う場合等には、知事の許可が必要となります。

また、土砂災害特別警戒区域内で住宅宅地分譲等の開発行為を行う場合にも、知事の許可が必要となります。

その他、災害危険区域、砂防指定地、河川保全区域、保安林及び保安施設地区に該当する場合にも、行為の制限や知事の許可が必要となる場合があるので、内容を確認するべきです。

大規模盛土造成地とは、谷等を埋めて平坦を確保した3,000㎡以上造成地や急傾斜地で盛高さが5m以上となる造成地をいいます。

阪神・淡路大震災や新潟県中越地震などでは、大規模盛土造成地で地盤が滑動崩落する現象が起き、甚大な被害が生じたため、こうした土地で住宅を企画する際には注意が必要となります。

大規模盛土造成地に該当するかどうかについては、大規模盛土造成地マップを公表している自治体もありますので、ご参照ください。

重要事項説明でこういった情報も知る事になるかとは思いますが、内見の時にはご希望エリアがどういった規制があるかは事前に調べておいた方が良いかと思います。

もちろんリニュアル仲介ではお調べしてお伝えしますので、ご安心ください。

リニュアル仲介、前田でした。

長寿化する人生で家は資産として活用する時代へ前のページ

建築条件付き土地のメリットとデメリット次のページ

ピックアップ記事

  1. 住宅購入と 生涯の資金計画
  2. 危険な場所は 地形図で見分ける
  3. 立地適正化計画をご存知ですか?
  4. 住宅購入は不安でいっぱい
  5. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    マンションの「専有部分」の範囲はどこまでか?

    マンションは「区分所有建物」といって、各室ごとに所有権の対象となってい…

  2. 不動産取引ガイド

    これからの時代は、家を2軒持つことが当たり前になる!?

    コロナの影響で、リモートワーク・テレワークといった働き方が社会的にも一…

  3. 不動産取引ガイド

    年末年始は耐震をテーマに実家のこれからの話をしましょう

    年末年始で実家に帰省する人も多いと思います。お正月は家族が集まる貴重な…

  4. かし保険

    耐震基準適合証明書と住宅ローン減税 【築20年超えの木造住宅の場合】

    今回から数回にわたって、取得したい建物の状況別で耐震基準適合証明書を取…

  5. 不動産取引ガイド

    介護を考えたリフォーム

    私にはは80歳を超えた両親がいます。現在は同居はしておらず、両親は…

  6. 不動産取引ガイド

    気に入ったエリアがあったら、実際に歩いてみましょう。

    物件を購入するときに重視するポイントは何ですか?住み慣れた土地?職…

  1. 不動産取引ガイド

    納得できる土地選びのポイント1
  2. 不動産取引ガイド

    2017 年9月度の不動産相場
  3. 不動産取引ガイド

    業者に振り回されない心得
  4. 不動産取引ガイド

    誰でもわかる!木造住宅の耐震診断 ~耐力壁~
  5. 不動産取引ガイド

    土地の登記された面積についての表示
PAGE TOP