不動産取引ガイド

隣地とのトラブル…お困りではありませんか?

戸建ての場合、快適に過ごすには隣地との良好な関係も重要だと思います。

敷地との境界や境界付近の塀や擁壁の維持管理や修繕など、費用負担などをめぐってのトラブルが生じる事もあるかと思います。

また越境している物件を購入してしまった場合、すぐに対応しろと言われても越境している物にもよりますが、何でもすぐに対応できる物ばかりではないので、出来ればそういった物件は避けた方が良い、もしくは事前にどう対処すれば良いのかを確認しておく必要があります。

ちなみに、竹木の枝が越境して落葉などによって何らかの被害が生じている、またはそのおそれがあるときには、竹木の所有者に対して、切除の申入れが出来ることが民法では定められております。

しかしこれはあくまでも申し入れをするだけで、勝手に切り落とすことは出来ません。ですので、すぐに相手方が対応してもらえなかった場合は、裁判で争うなんて事になってしまいます。

また、民法では、隣地の竹木の「根」が境界線を越えてきたとき、越境部分を相手の承諾なしに切除することが出来るとされております。ですが、勝手に根を切り落として竹木を枯らしてしまった場合は、損害賠償の対象となってしまう場合もあるのでお気を付けください。

隣地から越境している柿の実が落ちてきた場合、その柿は食べてもいいのか?という疑問もあるかと思います。これは「食べてはいけない」という事になります。

なぜなら、木から落ちていたとしても実の所有者は木の所有者にあるので、そういった場合は木の所有者に報告をし、回収して良いかの確認が必要となります。所有者の許可があればその後は食べても問題はありません。

その他でも民法では、隣地から水が自然に流れて来るのを妨げてはならない、建物は境界線から50cm以上へだてて建てなければならない、などの規定があります。

まずは内見時に売主様に確認出来るようでしたら、近隣住民との関係や、変わった方がいないかの確認はしておいた方が良いかもしれませんね。

購入後にトラブルが発生しても、すぐに対応して良好な関係になれるのであれば問題はないですが、購入した物件に住めないもしくは住みづらい状況となってしまってはせっかく購入した家が勿体ないことになってしまいます。

また、知らなかったという事を理由に裁判沙汰とならないよう、法律の知識をつけておく事もおすすめします。

リニュアル仲介、前田でした。

「タワマン・クライシス(タワーマンションの危機)」!?前のページ

次世代住宅ポイントは本当にメリットがあるのか?次のページ

ピックアップ記事

  1. その家は人口減少した将来でも売ることができる家ですか?
  2. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  3. 土地価格の相場を知る方法
  4. 危険な場所は 地形図で見分ける
  5. 立地適正化計画をご存知ですか?

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    コンビニが最新のコインランドリーに!

    最近のコインランドリーはガラス張りの店内は、落ち着いた壁紙におしゃれな…

  2. 不動産取引ガイド

    表記間取りでわかる仕切り壁の位置!

    リニュアル仲介の渡辺です。 今回、間取りの話をしたいと思います。…

  3. 不動産取引ガイド

    マンションの寿命とは

    マンションの建替えは個人で決める事はできません。マンションの各区分…

  4. 不動産取引ガイド

    不動産購入前に知っておきたい『離婚』後の不動産について

    3組に1組の夫婦が離婚するといわれています。個人的にはそんなに離婚が多…

  5. 不動産取引ガイド

    金利が安い時が不動産の買い時です

    この仕事をしているとよく聞かれるのが「不動産の買い時はいつ?」です。…

  1. 不動産取引ガイド

    不動産購入時に把握したい「相続税」について
  2. 住宅の資産性

    平成30年地価が発表されました!
  3. 不動産取引ガイド

    照明器具の用途と種類について
  4. 不動産取引ガイド

    戸建ての場合のお庭での注意事項
  5. 不動産取引ガイド

    住宅ローンを組む前に自分の「信用スコア」を調べてみませんか?
PAGE TOP