不動産取引ガイド

不動産は売却以外にも処分する方法がある!不動産の購入前に把握しておきましょう!

■不動産は売却以外にも処分する方法がある事をご存知ですか?!

突然、不動産を相続する立場になったら困る方も多いと思います。いずれ直面する問題でも、親が健在の間は結論を先延ばしにしている人も多いのではないでしょうか?また、不動産を持ったら、処分できずに困ると思っている方もいると思います。不動産は使わなくても、所有し続ける限り、固定資産税や管理責任が発生します。いったん相続すると相続税の問題も出てきますが、コスト面だけを考えれば「手放す」のも現実的な選択肢になってきます。そのような場合、不動産を手放すには以下の4つの方法があります。

■不動産を処分する4つの方法

【不動産の売却】

真っ先に思い付くのは売却です。購入時から値上がりして利益が出た場合、本来は税金がかかりますが、相続した空き家は一定の条件を満たせば、譲渡益から最高3000万円を控除できる特例もあります。問題は買い手が見つからない資産価値の低い物件です。業者が資産価値の高い物件と「抱き合わせ」で買い取ってくれるケースもありますが、非常に稀です。

【近隣の方への無償譲渡】

市場での流通が難しい場合、近隣への譲渡も考えられます。地元ならば管理もしやすく、敷地拡大など利用価値も相対的に高まります。ただ個人への無償譲渡は、受け取った側に贈与税が発生する事もあり、事前の話し合いが不可欠となります。

【国や自治体に寄付】

売却も譲渡もできないとなると、頭に浮かぶのは寄付となります。しかし、不動産は現金と違って地理的な制約が大きい為、寄付の場合でもその引き受け自治体は少ないのが現状です。東京財団政策研究所の調査(495自治体が回答)では、個人から土地の寄付を受けたことのある自治体は36%。うち77%が「年1~5件」にとどまっているようです。

【相続放棄】

「相続放棄」の制度もあります。相続人全員が相続放棄し、家庭裁判所選任の相続財産管理人に財産を処分してもらう制度です。管理人への報酬は原則、換金された財産が充てられるが、事前に数十万~100万円程度の予納金が必要となる場合もあります。預貯金など他の財産に手を付けると、相続放棄できなくなる事もあるようです。

■空き家対策特別措置法の「特定空き家」に指定されると・・・。

2015年全面施行の空き家対策特別措置法により、自治体が「特定空き家」に指定すると、場合によっては固定資産税の大幅な引き上げや行政代執行による家屋の取り壊し費用の請求対象になるようです。

現行制度では相続登記に法的義務や申請期限がなく、価値の乏しい不動産の相続が先送りされる事態も多くあります。国は一定の条件を満たせば、相続した土地の所有権を放棄できる制度の創設を検討中となり、そのような制度が出来れば、放棄地も増える事が予想できます(相続人は固定資産税の代わりに管理料を負担予定)。

今後の参考にお役立て下さい。

リニュアル仲介 犬木

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