不動産取引ガイド

コロナ禍が住宅業界に与えた変化。

コロナ禍が住宅業界に与えた目に見える大きな変化として、「IT技術の導入と活用」が挙げられます。
その他ではまだあまり目に見える変化となではないものの、2020年~2022年にかけては「既存住宅(中古住宅)に対する価値評価」が変化してきております。

<既存住宅に対する価値評価の変化>

コロナ禍における既存住宅に対する価値評価を確認していくためには、住宅を供給する側と取得する側の二面を見なければなりません。
まず、供給側では、新築マンションの供給戸数が減少したことにより、首都圏では価格高騰を招きました。そして、取得側はテレワークの普及により、通勤時間に対するニーズが減少し「より近く」から「より広く」を重視する傾向が強くなった一面を指摘できます。
その結果生じた変化は「広めの住宅を購入」しようとする意識です。都心から離れても、広めの住空間の確保が重要視され、その選択肢として既存住宅の価値も上がったと考えられるでしょう。

<既存住宅流通量比率が上昇する理由>

不動産流通経営協会の2019年推計によると、1社の既存住宅流通量比率は40.0%とあり、流通量の絶対値で比較すると2010年の約1.29倍になりました。
しかし、米国での既存住宅流通比率は約9割といわれていますので、日本はまだ新築が優勢のようです。
とはいえ、最近では日本も住宅流通における既存住宅を高めようと、住宅ストックの積極活用を政策として進めているので、既存住宅流通量は増加すると考えられるでしょう。

<既存住宅の流通を後押しする仕組み>
住宅取得時に既存住宅を選択しやすい政策も、既存住宅流通促進を図る働きを生んでいます。住宅取得控除は、2020年の税制改正により10年から13年に延長されました。この延長の理由としては、コロナ禍による経済の下支えがあるとも言われます。
そして2022年の改正では、控除期間が10年に戻るケースと、13年の延長が継続するケースに分かれることになりました。
13年の延長が継続するのは「新築住宅」と「再販する既存住宅」になります。
つまり不動産事業者が買取再販する既存住宅は、新築住宅と同様の扱いを受けるわけです。
その他にも瑕疵保険やインスペクションなど既存住宅が流通するための制度もありますので、今後は更に増えてくることになるかと思います。

コロナ禍において既存住宅の流通が活性化し、その結果良い物件は競争率も上がってくることになると思います。
買い逃す事のないよう、事前に審査など済ませたりと準備も出来るので、住宅購入を検討しはじめた時点で何からするべきかを確認しておきましょう。
リニュアル仲介の前田でした。

2022年6月 フラット35金利のご案内前のページ

敷地が細かく分かれているマンションのメリットとデメリット次のページ

ピックアップ記事

  1. 立地適正化計画をご存知ですか?
  2. 土地価格の相場を知る方法
  3. 危険な場所は 地形図で見分ける
  4. 住宅購入は不安でいっぱい
  5. その家は人口減少した将来でも売ることができる家ですか?

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    屋根裏部屋とロフトとの違い

    屋根裏部屋とロフトとの違いについて家族に質問されましたので調べてみまし…

  2. 不動産取引ガイド

    中古戸建てを購入する際には「境界標」の事前確認を忘れずに!

    コロナ禍で非接触や開放感を理由に戸建て住宅が人気のようです。併せて…

  3. 不動産取引ガイド

    お子さんが進んで勉強する部屋!?

    最近とある番組で東大合格者の勉強部屋の紹介をしていました。最近子供…

  4. 不動産取引ガイド

    斜線制限をご存じですか?不自然に一方の角のない建物を見たことはありませんか?

    建物のボリュームを決定する要素には、建蔽率・容積率以外に、外壁の後退距…

  5. 不動産取引ガイド

    赤字ローカル線に廃線圧力 その地域の不動産の資産価値は・・・

    現在、人口減少社会を迎え、赤字ローカル線に廃線圧力が強まっています。J…

  6. 不動産取引ガイド

    東日本大震災から4年身の回りの対策は考えてますか?

    リニュアル仲介の渡辺です。3.11から4年の月日が立ちますが今…

  1. 不動産取引ガイド

    耐震基準がいくつもある!~建築基準法と耐震診断~
  2. 不動産取引ガイド

    おおまかな土地の価格を調べる方法
  3. リニュアル仲介通信

    平成25年12月 中古住宅購入時に依頼するリフォーム会社の条件とは?
  4. 不動産取引ガイド

    恵まれた立地条件を活かしての大規模リノベーション
  5. 不動産取引ガイド

    天井カセット型エアコンとマルチエアコン:高級な選択に隠れたリスクとは?
PAGE TOP