不動産取引ガイド

2023年の不動産購入時の参考に!首都圏の「新横浜線」に注目が集まる?!

■2023年の不動産購入時に考えたい首都圏の「新路線」について

2022年9月の地価調査発表によると、新型コロナウイルスの影響が和らぎ、住宅や店舗、オフィスの需要が回復傾向である事が発表されました。また、新型コロナの感染症法上の位置づけが、5月8日に今の「2類相当」から季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に移行する事が決定して、これから経済も回復に向かっていくと考える方も増えてきました。
そのような状況下で、2023年の首都圏1都3県は、交通インフラの整備や大型都市開発事業が相次ぎ完成を迎えます。このような完成によって、周辺の不動産価格等の上昇や人の移動も増えていく事が考えられる為、これから不動産購入を検討される方は、是非、参考にしていただきたいと思います。

鉄道の新駅開業を控える街では、駅を起点に徒歩で回遊できるエリアを中心に大規模集客施設の建設が進んでいます。
鉄道網の整備で地域間の往来が容易になるうえ、交通手段の選択肢が広がることで新たなにぎわいが期待されています。もしかしたら、その周辺でお住いの方でも、例えば駅の西口に住んでいる方が東口に買い替えるような選択をされても良いのかもしれません。

■3月18日「新横浜線」が全面開業します!

東急電鉄と相模鉄道は3月18日、両社の直通線「新横浜線」を全面開業します。
羽沢横浜国大駅から新駅の新横浜駅と新綱島駅を経て東急線の日吉駅に接続されます。相鉄本線の海老名駅(神奈川県海老名市)から東急目黒線の目黒駅(東京・品川)へ、相鉄いずみ野線の湘南台駅(神奈川県藤沢市)から東急東横線の渋谷駅(東京・渋谷)への直通運転が可能となります。
既に、2019年11月の相鉄・JR直通線開業時に営業運転を開始しており、非常に便利になっている事を考えると、更なる利便性の向上が期待されます。さらに東京メトロや都営地下鉄、東武線、埼玉高速鉄道などに乗り入れることで、神奈川・東京・埼玉3都県の7社局14路線の広域鉄道ネットワークが形成され、新駅の新横浜駅はJR新横浜駅北口前に位置し、東海道新幹線へのアクセスも良好となります。

■相鉄新横浜線・東急新横浜線を介した直通列車の主な区間の所要時間(最速)

湘南台⇔新宿三丁目(東京メトロ副都心線):59分
湘南台⇔池袋(東京メトロ副都心線):68分
新横浜⇔川越市(東武東上線):82分
新横浜⇔浦和美園(埼玉スタジアム線):84分
海老名⇔大手町(都営三田線):70分
海老名⇔永田町(東京メトロ南北線):66分

相鉄グループはいずみ野線のゆめが丘駅(横浜市)前に約140店舗が入る大規模集客施設を建設中であり、その周辺の資産価値は向上する可能性が高いと予想されています。2024年夏開業を目指しており、施設周辺では約24ヘクタールの土地区画整理事業が進んでいます。
集合住宅や病院なども整備される予定です。

■その他にも「幕張豊砂駅」が開業します!

千葉県内では3月18日、JR京葉線の新習志野駅と海浜幕張駅の中間に「幕張豊砂駅」(千葉市)が開業します。千葉県と千葉市、イオンモールで構成する協議会とJR東日本が協定を結び工事を進めてきました。また、2024年にはJR東日本グループがホテルを開業予定との事です。

「幕張豊砂駅」の西隣の「新習志野駅」と、東隣の「海浜幕張駅」からの距離はそれぞれ1.7キロずつあります。2つの駅のちょうど中間地点にあたります。新駅の前には商業施設「イオンモール幕張新都心」や「コストコホールセール幕張倉庫店」が立地しています。バスか車で訪ねるのが一般的だった施設に駅から徒歩で行けるようになり、周辺のにぎわいが期待されています。

埼玉県内では、県やさいたま市が地下鉄7号線(埼玉高速鉄道)の浦和美園駅(さいたま市)から東武野田線の岩槻駅(さいたま市)までの延伸計画の前進に向けて取り組んでいます。さいたま市は同区間に設ける新駅周辺の街づくり方針を策定し、延伸事業の魅力を高める考えを発表しています。何度も採算性の問題から遅延が続いていますが・・・。

 

2023年7月竣工予定森ビルの「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」も完成予定です。
東京都内では、森ビルが東京メトロ虎ノ門ヒルズ駅(東京・港)と一体開発する「虎ノ門ヒルズエリアプロジェクト」が本年(2023年)に完成します。地上49階建て、高さ約266メートルの「ステーションタワー」が7月に竣工し、ビジネス発信拠点などが開業します。
詳細情報は森ビル様のHPにございますので、ご興味のある方はご覧いただければ幸いです。
https://www.mori.co.jp/projects/toranomonhills_area/toranomonhills_stationtower/ 

国道1号を挟んだ「森タワー」との間に幅約20メートルの歩行者デッキを渡す予定であり、バス高速輸送システム「東京BRT」などが発着する大規模バスターミナルも整備しており、エリア全体の回遊性を高める計画が発表されています。普通では考えられない事業規模での開発の為、完成が楽しみです。

新型コロナウイルスや国際情勢などの影響で景気の先行きは不透明感が続いておりますが、人流の変化がもたらす社会経済活動への効果が期待され、またこれからの金利上昇を考えると、不動産購入時にこのような計画を知っているのと知らないのは大きな差となります。

ぜひ、今後の参考にお役立て下さい。

法人営業部 犬木 裕

 

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