不動産取引ガイド

中古物件購入時のリフォーム会社の選び方 3つのポイント

中古住宅の購入でリフォームは不可欠です。
「中古」物件なので何かしらの不具合があって当然です。
モノには耐用年数があるので、「あとどれくらい性能を維持できそうか」という観点が非常に大切で、将来のリフォーム資金の問題からある程度は住宅購入時にまとめて直してしまう方が合理的です。
今回は中古住宅購入のリフォーム会社の選び方をご紹介します。

1)建築士事務所登録がある

中古住宅取得の際に利用できる補助制度が用意されています。
リフォームが関係している制度が多く、数十万円の補助制度から、中には100万円以上補助されるものもあります。
これらの制度に共通するのが「性能向上リフォーム」で、制度によって求められるものが異なりますが、何かしらの証明書発行が求められることが多いです。
証明書発行業務は建築士事務所の業務です。
リフォーム工事と証明書発行業務を分けてしまうと建築士が監理しなければならない分現実的とは言えないコストがかかるので(工事日数分建築士の報酬が必要と考えれば非常に高額であることは予想できると思います)リフォーム工事と証明書発行業務はセットで同じ会社に依頼するのが現実的です。

リフォーム業を行っているのだから建築士くらいは在籍しているでしょう?と思われる方が多いかもしれませんが、建築士がいないとリフォーム業を行っていけないという法律ではないので、実は建築士が在籍しているリフォーム会社の方が少数派です。

中古住宅購入時のリフォームは、一般的に行われている持ち家のリフォームとは異なるので、建築士事務所登録のあるリフォーム会社を選択しましょう。

2)中古住宅の取引に慣れている

不動産業界と建築業界は水と油と言われていて、理不尽なほど相互理解が足りていません。
問題点はスケジュール感にあると思います。
中古住宅の取引が進むと何かと忙しくなります。
住宅ローンが実行されて所有権が売主から買主へ移転する「引き渡し日」が法的にも重要な期日となるからです。
所有権移転日までにやらなければならないことがあるわけです。
他方でリフォーム業は請負業なので、依頼を確実に実現しなければならない責務があります。
依頼内容を確実にこなすには準備期間が必要で、失敗をリカバーできるマージンを確保するのが当然であるという考え方も否定できません。
リフォーム会社は「そんなに急がされても」と主張し、仲介会社は「間に合わなければ意味がない」と主張する訳で、特にスケジュールに関する考え方で相容れない部分が生じます。
ここで必要なのが仲介とリフォームの両社の立場を理解し調整する役割です。
仲介会社とリフォーム会社以外の役割を絡めるのが良いのですが、第3者が関与すると話がややこしくなりがちで、何より余分にお金がかかります。
現実的な選択は、不動産取引に理解のあるリフォーム会社が調整することです。
ですから、中古住宅購入時のリフォーム会社は中古住宅の取引に慣れていることが求められるのです。
詳しくは別の会でご説明しますが、このスケジュールの問題は実は非常に簡単な方法で回避することができます。
不動産売買契約後にリフォーム会社へアクセスする方のが多いのですが、不動産売買契約を締結するということは所有権移転が決まってしまうということになるので、リフォーム会社に相談するタイミングを早めにすれば良いだけです。
具体的には売主に購入の意思を伝える「買付申込」というプロセスがあるのですが、購入意思が固まった時点でリフォーム会社へアクセスし、所有権移転までにやるべきことと必要なスケジュールを関係者が共有できれば、大きな問題にはならないのです。

3)優秀な事業者は安くない

リフォーム会社の選択を行う際に、必要以上に安さを求めてはいけません。
前述の通り建築士不在のリフォーム会社が多く、そういったリフォーム会社は技術力でアピールできないので安さで勝負していることが多いからです。
技術力が高い会社は自信の能力を高く評価してもらうために必死に勉強しているわけです。
中古住宅購入時のリフォームは性能向上リフォームなので、住宅の性能を「安く済ませてしまおう」という考え方が間違っています。
リフォーム業界は価格が不透明であるという問題もあり、消費者の立場でリフォーム会社の判断基準がそれほど多くないのも理解できます。
ただ、だからといって見積額を絶対の判断基準としてしまうと、本来必要なインスペクションや各種証明書が得られないという本末転倒な結果に陥る可能性が高いので、優秀な事業者は安くないという事実をきちんと整理しておくことが大切です。
これも別の機会に詳しくご説明しますが、リフォームの相見積りは後出しじゃんけんのようなものです。
いくらでも安く見える演出が可能です。
一般的な持ち家リフォームと違ってじっくりリフォーム会社を選ぶ余裕もないことが多いので、短絡的に価格でリフォーム会社を選んではいけないということをご理解ください。

以上、中古物件購入時のリフォーム会社の選び方を3つご紹介しました。
リフォーム会社選びも仲介会社選びと同じで、最終的には「この人に任せても大丈夫か?」という判断基準が重要となります。
「こんなこと聞いてもいいのかな?」と遠慮するのではなく、とにかく質問をたくさんぶつけてリフォーム会社とよくコミュニケーションを取ることが大切です。

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