不動産取引ガイド

不動産購入時にハザードマップの確認は重要です。もし危険該当エリアの場合、「マイ・タイムライン」の作成をご検討下さい!

突然ではありますが「マイ・タイムライン」という言葉をお聴きになられた事はありますか?

■ マイ・タイムラインについて

マイ・タイムラインとは住民一人ひとりのタイムライン(防災行動計画)であり、台風等の接近による大雨によって河川の水位が上昇する時に、自分自身がとる標準的な防災行動を時系列的に整理し、自ら考え命を守る避難行動のための一助とするものです。その検討過程では、市区町村が作成・公表した洪水ハザードマップを用いて、自らの様々な洪水リスクを知り、どの様な避難行動が必要か、また、どういうタイミングで避難することが良いのかを自ら考え、さらには、家族と一緒に日常的に考えるものです。

つまりはこれから不動産購入を考えている方は、ハザードマップを確認し、家族でいざという時の備えを確認しあう行為が「マイ・タイムライン」の作成につながっていきます。

近年、集中豪雨や台風の発生回数が増えており、毎年のように水害のニュースが多く報道されます。その為、もし該当エリアの住宅購入を検討される際にはいざという時に備え、世帯ごとに避難計画を決めておく事が重要です。しかし、「マイ・タイムライン」が広がっていないようです。

国土交通省のホームページには「マイ・タイムライン」の取り組みの事例集がPDFで公開されていますので、参考にしていただく事をお勧めします。

<国土交通省HP「地域におけるマイ・タイムライン取り組み事例集」>

■ 不動産購入時にはハザードマップを必ずご確認いただき、「マイ・タイムライン」を作成する?!

不動産購入時に把握しておいて欲しい事として、ハザードマップの確認です。しかし、NTTドコモモバイル社会研究所が全国の10~70代を対象に行ったウェブ調査(有効回答8837人)では「(自宅周辺の)ハザードマップを知っている」と回答された方は4割弱にとどまっていたようです。

※参考※モバイル社会研究所「【防災】ハザードマップ4人に1人がインターネットで確認」

もしハザードマップを確認した事が無いようでしたら、下記サイトも参考にしていただければ幸いです。

※参考※ハザードマップポータルサイト

■ マイ・タイムラインの作成手順について

マイ・タイムラインの検討は、洪水ハザードマップ等を用いて居住地などの自ら関係する水害リスクや入手する防災情報を「知る」ことから始まり、避難行動に向けた課題に「気づく」ことを促し、どのように行動するかを「考える」場面を創出することが重要です。

また、他者の意見等を参考に自分自身に置き換えて「気づく」こともあるため、ワークショップ形式による検討を推奨しており、行政は全力でそれら検討の支援を行うことが求められています。詳細については下記、国土交通省の「マイ・タイムラインかんたん検討ガイド」をご参照下さい。

<国土交通省「マイ・タイムラインかんたん検討ガイド」>

被災世帯にアンケートを実施してみると、多くの方が「自分が被害に遭うとは思っていなかった。」と答えられるようです。

「備えあれば患いなし」と言われますが、不動産購入時には必ずハザードマップを確認し、もし検討不動産がある立地が危険該当エリアだった場合には「マイ・タイムライン」の作成もご検討いただければ幸いです。

ぜひ、今後の参考にお役立て下さい。

法人営業部 犬木 裕

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