不動産取引ガイド

消し忘れに注意したい買戻特約

お住まいの重要事項説明を受ける際に注意すべきチェックポイント解説、今回は手続きを忘れがちな買戻し特約登記です。

住宅供給公社などの物件に付けられた買戻し特約

住宅供給公社などが分譲したマンションの場合、購入の所有権移転登記と併せて、「買戻し特約」という登記が付けられているケースがあります。

この買戻し特約とは、売買代金の支払が滞った場合などに備えて、分譲会社が付けておく特約です。

買戻し期間は10年とされることが一般的です。

そしてこの買戻し特約も、抵当権などと同じように登記簿に記録がされています。

買戻し期間が満了した場合の手続き

特に支払などに問題もなく、買戻し期間の10年が経過した場合には、この買戻し特約の登記を抹消することになります。

ただ、この抹消手続きがされず、何十年も放置されてしまっているケースもあります。

こうした物件を購入する場合には、引渡し時までにきちんと買戻し特約の登記を抹消してもらうことになります。

ただ、この手続きをする場合にも、郵送で供給公社へ手続きの依頼をし、改めて書類を郵送してもらう等の手続きが必要になります。

時間的な余裕も必要になりますので、注意が必要です。

長期間保有していた売主物件は要注意

今回の買戻し特約のように、売主が長期間保有していた物件の場合には、登記の権利の状況も更新されておらず、思いがけないややこしい手続きが発生するケースがあります。

売主の住所が古い住所のまま、消えているはずの権利が消されていない、そもそも権利証が紛失している、といったトラブルも見受けられます。

こうしたトラブルについても、時間さえあれば解決は可能です。

ただ、スケジュールがタイトな場合ですと、手続きが思うようにいかないといったケースも発生してしまいます。

もし気になる物件があれば、まずは一度リニュアル仲介までお気軽にご相談ください。
必要な手続きや解決方法をご案内させていただきます。

2021年9月 フラット35金利のご案内前のページ

不動産購入時にハザードマップの確認は重要です。もし危険該当エリアの場合、「マイ・タイムライン」の作成をご検討下さい!次のページ

ピックアップ記事

  1. その家は人口減少した将来でも売ることができる家ですか?
  2. 土地価格の相場を知る方法
  3. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  4. 立地適正化計画をご存知ですか?
  5. 買ってはいけない物件を自分でチェック

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    熊本地震が遺した教訓(その2)

    8,329戸が全壊という甚大な被害をもたらした熊本地震から本日で3年が…

  2. 不動産取引ガイド

    分譲マンションの共有部分とよく耳にしますが、どこを指しているのでしょうか…

    分譲マンションなどのように、一棟の建物が構造上いくつかの部分に区分され…

  3. 不動産取引ガイド

    赤字ローカル線に廃線圧力 その地域の不動産の資産価値は・・・

    現在、人口減少社会を迎え、赤字ローカル線に廃線圧力が強まっています。J…

  4. 不動産取引ガイド

    テラスハウスとは?一戸建てに似ているけど違うその実態

    住宅を探していると、予算内で希望していた一戸建てよりも、はるかに安い物…

  5. 不動産取引ガイド

    「所在」は住所とは違う?

    不動産のチラシには物件の「所在」が書かれています。ところが、この所在を…

  1. 不動産取引ガイド

    自動運転やロボ活用を行う予定の『品川新駅』 JR東日本の戦略的都市計画について
  2. 不動産取引ガイド

    不動産の舞台裏:売主が語る物件の実像
  3. 不動産取引ガイド

    どんな不動産会社を選べばよいのか?
  4. 不動産取引ガイド

    住宅床材の種類
  5. 不動産取引ガイド

    マンションの床面積の不思議~壁芯と内法と課税床面積~
PAGE TOP