不動産取引ガイド

実際に住んで感じた旗竿地のメリットとデメリット

土地の形状として「旗竿地」と呼ばれる土地があります。

文字通り、旗のような形をしており、通路部分の奥に宅地が広がる地型です。

一般的には、整形地よりも土地評価が下がりますが、実際の住みやすさなどはどうでしょうか。

【メリット】
・通りに面していないので静か
道路と建物の間に距離があるので、前面道路の交通量などが気になりません。
また、リビングにいるときに通行人と目が合ってしまう、といったケースもありません。
プライバシーも保たれます。

・整形地よりも、土地が有効に使える
それぞれの土地には建ぺい率、容積率といった、建築できる建物の面積に制限がありますが、旗竿地の場合、通路部分も宅地面積として計算に算入できますので、結果的に宅地部分に目一杯建築できるケースもあります。

・購入価格を抑えられる
整形地に比べるとやはり土地価格が下がります。
立地重視で物件を選ぶ場合には選択肢を広げるための手段になります。

・広告、チラシの投函が少ない
通路部分を入った敷地の奥にポストを設置すると、広告やチラシの投函がほとんどありません。
いらないチラシなどをパンパンに詰め込まれる心配はありません。
訪問販売や営業なども少ない印象です。

【デメリット】
・車の出し入れ、通行に不便
通路部分の幅員がしっかりない旗竿他の場合、車を止めてしまうと自転車が通れないなど、不便があります。
車種をコンパクトカーにするなどの工夫も必要ですが、幅員3.0m以上は欲しいところです。

・陽当たりが悪いケースも
旗竿地の場合、隣地の建物にぐるっと囲まれている場合もあります。
また、メリットである宅地部分に目一杯建築できるという点が仇となり、隣地建物との距離が近い、というケースもあります。
こうした場合、陽当たりが期待できなくなってしまいます。

・建築費用が嵩む
リフォームや建て替えなどを検討する場合、道路に面した整形地よりも建築費用が嵩んでしまう場合があります。
通路部分が狭いと大型重機などが入れず、工事が手作業になってしまうこともあります。
旗竿地は、やはり通路部分の幅員が重要です。

以上が実際に住んでみた旗竿地の感想です。

ただ、どれも一般論に集約した場合の評価になります。

旗竿地であっても、陽当たり・風通し良好な土地や、工事に支障のない物件もあります。

気になる物件情報がありましたら、ぜひエージェントまでご相談ください。

2020 年10月度の不動産相場前のページ

電気温水器って何? エコキュートの違いは何か?次のページ

ピックアップ記事

  1. 土地価格の相場を知る方法
  2. 買ってはいけない物件を自分でチェック
  3. 住宅購入は不安でいっぱい
  4. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  5. 危険な場所は 地形図で見分ける

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    防犯対策は万全ですか?

    空き巣などの住宅を狙った侵入窃盗が、毎年多く発生しています。ガラスを破…

  2. 不動産取引ガイド

    木造住宅の和室に使われる壁の種類のお話

    木造住宅の和室の真壁仕様と大壁仕様の違いリニュアル仲介の渡辺で…

  3. 不動産取引ガイド

    ゴミの分別、地域によって異なります。

    一般家庭から出るごみの分別方法は自治体によって異なります。引っ越して違…

  4. 不動産取引ガイド

    キッチンの床材(タイル編)

    キッチンの床はよごれやすいので素材は慎重に考えたいものです。現在の…

  5. 不動産取引ガイド

    戸建住宅購入時に気を付けたい『境界』について(2)

    前回は「境界」についての解説を行わせていただきました。今回は、専門家に…

  6. 不動産取引ガイド

    「住宅ローンと団体生命信用保険:お金の守り方を考える」

    住宅ローンを利用してマイホームを手に入れる際に、必ず考慮すべき保険が「…

  1. かし保険

    既存住宅売買かし保険で気を付けたいこと
  2. 不動産取引ガイド

    不動産は簡単には捨てられない
  3. 不動産取引ガイド

    都内で最近よく見かけるシェアサイクル。自宅近くにあると確かに便利です。
  4. お金・ローン・税金

    2020年10月 フラット35金利のご案内
  5. 購入

    家の買い替えする場合のポイント②買い替えする際の諸費用は?
PAGE TOP