不動産取引ガイド

上下階の遮音性能は、床の厚さと構造からおよその判断が出来る

上下階に伝わる生活音はトラブルのもと。遮音性能はコンクリート・スラブ(床)の厚さに左右されるが遮音等級も確認しておきましょう。

重量衝撃音は床スラブの厚さで緩和

マンションでは、特に上下階の生活音がトラブルの原因になることが多いものです。
上階の床から伝わってくる音には2種類あり、スプーンなどを落とした時出る「コーン」という音を「軽量衝撃音」子供が飛び跳ねたりした時にでる「ドスン」という音を「重量衝撃音」と呼んでいます。

このうちマンションの基本的な構造から問題になるのは重量衝撃音で、鉄筋コンクリートのスラブ(床)の厚さが大きく影響してきます。
強度的には、12㎝程度のスラブ厚でも十分なのですが、厚ければ厚いほど音を伝えにくくなります。
遮音性を配慮した最近のマンションのスラブ厚は18㎝~20㎝主流で、これを超えるものも珍しくありません。
スラブが厚いほど重量衝撃音に強いからといっても、スラブの面積が広くなると効果が薄れます。
このスラブ面積とは、柱や梁、構造壁に囲まれている面積で、各部屋の広さと一致するものではありません。
そこで、重要になるのが、L-50などと示された衝撃音に対する遮音等級。物件選択時には、床の厚さだけでなくこの遮音等級も確認する必要があります。

軽量衝撃音対策とは 遮音フローリングと二重床

スプーンを落としたり、イスを動かしたときに伝わる「軽量衝撃音」は、コンクリートのスラブではなく、その上に張られて仕上げ材や工法によって遮音性能が左右されます。
マンションの床工法は、床仕上げ材をスラブに張る「直張り」スラブと床仕上げ材との間に空間を設ける「二重床」とに大きく分けることができます。

直貼りの場合、厚手のカーペットや畳などのクッション性のあるものを敷くだけで、軽量衝撃音はほとんど階下に伝わらなくなります。
問題になるのは、マンションで多くなったフローリングの床です。
そのため、直張りではフローリング板の裏側に発砲ウレタン樹脂などの衝撃吸収材を施した遮音フローリングを使うのが一般的です。
その遮音等級は”LL”で表示され、スラブ厚が18㎝~20㎝なら、LL-45クラスの遮音性機能があれば合格点と言えます。
一方の二重床は、床仕上げ材とスラブの間に施された防振ゴムで衝撃音を緩和する置床工法が一般的になっています。
直張りの遮音フローリングにありがちなフカフカした歩行感はなく、リフォームもしやすいといったメリットがあります。
ただし、施工技術の善し悪しによって、性能にバラツキがあり遮音効果は直張りの方が優れていると考える専門家もいます。
いずれにしてもメリットの多い二重床の施工技術は改良が加えられ、新築マンションの主流になりつつあるので、物件選択時の重要ポイントになります。

ポイントは
・快適な生活を求めるならスラブ厚は18cm以上
・重量衝撃音に対する遮音等級はL50 以下
・直貼りフリーリングならLL45以上が望ましい

以上、エージェント中田でした。

【厳しい冬に不慣れな方へ】今シーズンは給湯器の故障に要注意です!前のページ

マンション購入を検討されている方へ マンションの建て替えはし易くなる・・・?!次のページ

ピックアップ記事

  1. 危険な場所は 地形図で見分ける
  2. 買ってはいけない物件を自分でチェック
  3. 土地価格の相場を知る方法
  4. その家は人口減少した将来でも売ることができる家ですか?
  5. 住宅購入は不安でいっぱい

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    「相続」案件が「争族」となり、過料が発生するケースもある?!

    ■人が亡くなり、「相続」が「争族」とならないよう!人が亡くなると避…

  2. 不動産取引ガイド

    コロナ禍が住宅業界に与えた変化。

    コロナ禍が住宅業界に与えた目に見える大きな変化として、「IT技術の導入…

  3. 不動産取引ガイド

    よくある間違い。新耐震のつもりが旧耐震だった!

    よく耳にする「新耐震基準・旧耐震基準」。この法律の境目を正確に…

  4. 不動産取引ガイド

    住宅購入時に気になる、検討エリアの自治体情報について?

    9月5日の日本経済新聞の朝刊に第2子以降の保育所や幼稚園などの料金を無…

  5. 不動産取引ガイド

    〇〇テックを活用する時代に!「リーガルテック」を活用して不動産契約書をAI点検?!

    ◇人工知能(AI)を活用して、契約書を点検するといった「リーガルテック…

  6. 不動産取引ガイド

    都市計画税 その根拠と税金の行方は?

    早い自治体では4月に、その他の自治体でも5月になると、不動産を所有して…

  1. 不動産取引ガイド

    日経新聞の記事で右往左往する不動産業界
  2. 不動産取引ガイド

    3.11 あれから6年
  3. 不動産取引ガイド

    「リフォームをしてから家を売った方が高く売れるって本当?」〜悩める住宅売却者への…
  4. 不動産取引ガイド

    物件の善し悪しを判定します!SelFin(セルフィン)をご活用ください
  5. 不動産取引ガイド

    テレワーク可能な部屋探しのテクニック
PAGE TOP