不動産取引ガイド

修繕積立金はなぜ値上りするのか?

マンションを購入すると管理費と修繕積立金の支払いが発生します。今回は、その中でも修繕積立金がなぜ上がっていくのかについてお伝えします。

修繕積立金は、均等で積み立てていく案と、途中で修繕積立金を集めつつ修繕積立金は5年ぐらいに1回緩やかに値上がりする案と、維持地金は集めずに修繕積立金を5年に1回大きく値上げしていく案の主に3つのパターンがあります。

経済情勢が同じなら、毎月同じ金額の修繕積立金の支払うのが一番自然ですが、なかなかそうはなりません。本来はそうあるべきですが、そうすると毎月の修繕積立金が高くなり過ぎ、お客様がローンの借り入れを減らしてしまうため、マンションディベロッパーはマンションが高く売れなくなり困ってしまします。

修繕積立金が最初に安いパターンを用意しておくのはマンションディベロッパーが高く売りたい為なのです。新築マンションを売る際に一応説明では「最終的には最初の管理組合総会の時にみなさんで決めて頂きます。」と決めるのはお客様たちだと伝えて、責任は取らなくていいように説明します。とはいえ、出来たばかりの組合が、最初の総会でいきなり改定案を提案し、可決されることはほとんどないでしょう。

長期修繕計画の案を作成するのは、管理会社であることが多いのですが、案が出てきた時に30年だと30年の負担があまりにも多いので、「これは見せられない」となり、20年間の長期修繕計画を説明する事も多いです。

新築の販売が終わると、当然中古マンションになり、計画の責任は組合に移行します。
長期修繕計画を見れば、そのマンションの組合の質が分かります。

良いマンションの管理組合は、あとでいきなり上げるのは負担だなと思えば、早々に積立金を上げていきます。

中古マンションを検討されている方は、長期修繕計画を見れば、ある程度そのマンションの住民の管理に対する考えが読み取れます。

マンションは管理を買えと言われることが多いですが、この辺りも確認してから購入の決断をしていきましょう。

2022年10月度の不動産相場前のページ

サステナブルな未来につながるコンセプト住宅次のページ

ピックアップ記事

  1. 住宅購入と 生涯の資金計画
  2. 危険な場所は 地形図で見分ける
  3. 土地価格の相場を知る方法
  4. 立地適正化計画をご存知ですか?
  5. 住宅購入は不安でいっぱい

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    マンション購入時にプロが見る注意すべきポイント(新築編)

    マンション購入時にプロが見る注意すべきポイント(新築編)5月1…

  2. 不動産取引ガイド

    国民年金の「納付期間45年へ延長」住宅購入を消費ではなく未来への貯金に代える方法

    政府が国民年金の保険料の納付期間を20歳から65歳までの45年間に延長…

  3. 不動産取引ガイド

    家づくりサポートシート(リビング・ダイニング・キッチン編)

    家づくり雑誌を見るといろいろなサポートシートが掲載されています。そ…

  4. 不動産取引ガイド

    2024年の住宅ローン減税の適用には、省エネ基準が重要となる!

    2024年1月以降に建築確認を受ける新築住宅について、省エネ基準に適合…

  5. 不動産取引ガイド

    土地の所有権の上下の限界!

    土地を所有している方はその土地のどこまでが所有権の範囲かご存知でしょう…

  6. 不動産取引ガイド

    地盤の簡単なチェック方法

    地盤の悪い地域だと知らずに購入して、家が傾きボールが転がりだした・・…

  1. お金・ローン・税金

    住宅購入するうえでの『諸費用基礎講座』
  2. 不動産取引ガイド

    2024年1月から適用される?!「マンション節税」について
  3. 不動産取引ガイド

    不動産用語について
  4. 不動産取引ガイド

    空き家を「準公営住宅」として活用していく?!家賃を補助し、子育て世帯支援を実施?…
  5. お金・ローン・税金

    住宅ローン完済年齢上昇 「高齢化」になった3つの要因
PAGE TOP