住宅地や繁華街にいる時、川や海、山の付近にいる時、車を運転中など、どこで地震に遭うのかわかりません。地震発生時のそれぞれの場所での対処行動を知っておき、いざとなった時に安全確保ができるようにしましょう。
地震発生時、身の安全を確保するには適切な行動が求められます。外出先で地震に遭遇しても、落ち着いて安全確保の行動がとれるよう、注意ポイントなどを確認しておきましょう。
○住宅地
住宅地の路上では落下物や倒壊物に注意
路地にあるブロック塀、電柱や自動販売機は、強い揺れで倒れるおそれがあるため、そばから離れましょう。屋根瓦やベランダなどに置かれている物が落下してくることがあるので、頭上からの落下物に注意しましょう。
○オフィス街や繁華街
窓ガラス、外壁、看板などが落下してくる危険性
窓ガラス、ビルの外壁やタイル、看板などが落ちてくるおそれがあります。カバンなどで頭を保護し、できるだけ建物から離れましょう。商業施設の中にいる場合には、吊り下げ天井の落下や、陳列棚の商品が落下するおそれがあるので、揺れを感じたらすぐにその場を離れましょう。また、エスカレーターは急停止することがあるので、手すりにつかまって反動に備えましょう。
○自動車の運転中
急ハンドル操作や急ブレーキはしない
急ハンドル操作や急ブレーキをかけず緩やかに速度を落とし、ハザードランプを点灯して道路の左側に停車しましょう。停車後は慌てて車外に飛び出してはいけません。
○電車・地下鉄・バスの車内
吊革や手すりにつかまり、姿勢は低く
吊革や手すりにしっかりつかまり、低い姿勢をとって身を守りましょう。停車後に避難を必要とする場合には、慌てて外に飛び出さずに乗務員の指示に従って避難しましょう。
○海岸やウォーターフロント
すぐさま高台に逃げる
震源に近いところでは、津波情報が出る前に津波がくるおそれがあります。海岸ではすぐに高台に逃げましょう。高台がないところではできる限り海から離れましょう。
○川・山・がけ付近
上流のダム決壊、地鳴りの前兆にも注意
上流のダムが壊れるおそれがあります。避難する時は上流や下流方向に行かず、川とは直角に移動して高台に逃げましょう。山やがけ付近では落石やがけ崩れに注意し、地鳴りがしたらすぐ高台へ逃げ、できるだけその場から離れましょう。
〇自宅
(太文字)対処法としては、揺れを感じたら「玄関」へ避難。まずは自分の安全を確保しよう。
頑丈な構造で、避難路を確保できる「玄関」は、家の中で比較的安全な場所である「安全ゾーン」とされています。実際、過去に倒壊した家で、玄関だけが残っていたケースは多かったそうです。緊急地震速報が鳴ったり、小さな揺れを感じたりしたら、まずは玄関へ避難し、ドアを開けましょう。ただし、古い木造家屋の2階にいる場合は、慌てて1階に降りないようにしてください。
◆自宅で緊急地震速報が鳴ったときや、揺れが小さいうちに行う対処ステップ
①玄関など転倒落下物の少ない「安全ゾーン」へすみやかに移動する
②家の中に閉じ込められないように、ドアを開ける
③手を離してもドアが閉まらないように、鍵を回したり、ドアガード※を立てたりしておく
④頭を下げてしゃがみ、手で首筋を守る姿勢をとる
これまで常識とされてきたアクション「机の下で身を守る」「スグに火を消す」は、100%の正解とは限りません。例えば、机の下に隠れた場合、転倒落下物などによって身動きが取れなくなってしまったり、玄関ドアが変形し閉じ込められたりする可能性や、強い揺れの中で離れた場所のストーブを慌てて消そうとして、ヤケドを負う可能性もあります。
◆自宅での地震発生に備える、3つのポイント
①安全ゾーンとなる玄関および玄関への経路には、物を置かない
②家具・家電類は2カ所以上を複数の器具で固定する
③窓ガラスだけでなく、家中のガラスに飛散防止フィルムを貼る
自分の家の倒壊の危険度について、自治体が行っている耐震診断などを使って事前に調べ、対策しておくこともオススメ。建物の条件などによっては、無料で診断を受けられたり、耐震改修費用を一部負担してくれたりする自治体もあります。
地震などの災害時、いざとなった時に役立つ知識を知っていると、身の安全につながります。
住宅に関しては旧耐震の住宅を選ばないという事も一つの選択肢といえると思います。
新耐震だから絶対安全というわけではありませんが、これから住宅購入を検討されている方はくれぐれも耐震面も考慮した住宅を購入する事をおすすめします。