昔、日本のマンション・団地の間取りは、寝る部屋と食べる部屋を分ける考え方が主流でした。
時期は戦後間もない頃を指します。
次は現代で皆さんが多くのマンション間取りなどで見るのは「〇〇LDK」になると思います。
これは、かつて分離していた「食事室」と「居間」を一緒にした「LDK(リビングダイニングキッチン)」が普及したためです。
家族の過ごす場所を豊かにしたい、家族が見えるところで家事をしたいといった希望が生んだ間取りのようです。
そして現在はウィズコロナ/アフターコロナ後「ニューノーマル」という新たな生活様式が推奨され、皆さんの生活スタイルは大きく変化せざるを得ない状況となりました。
住まいに対する最も大きな影響はテレワーク/リモートワークが推奨され自宅が仕事場になりました。
・集中して仕事をするスペースが無い
・オンラインの会議をする場所がない
・普段は夜しかいない家だったのに、日中の断熱性や騒音も気になりだしたなどがあげられます。
そこで、時間によって使い分けできるリビングのワークカウンターや、仕事しながらでも家族の様子がうかがえる内窓、プライベートと仕事の仕切りは、別に壁で完全に分けなくても良い配置という考えのデザインが生まれました。
今後の間取りを決めるポイントを調べてみました。
1.こだわりたいポイントを決める
・必須で必要なもの
・できればほしいもの
など重要性から優先順位をつけることが大切です。
2.動線に注意して配置を決定する
・間取りを決めるときは、動線と部屋の配置にも注意しましょう。
・スムーズに行き来ができるよう、人が通る道、順番を考えながら間取を決めます。
生活動線・来客動線
朝の忙しい時間、各々の動線が被らないようにする
リビングから個室・トイレに行きやすいようにする
来客時、リビングを通らず個室に行けるようにする
家事動線
洗濯機・干す場所・たたむ場所・しまう場所の距離を考える
料理を進めながら洗濯がしやすいなど、家事効率が上がる動線を考える
買い物したものを収納しやすい、外で使う道具をすぐに収納できる動線
3.各部屋の収納・コンセント・窓の位置・大きさを決める
【キッチン】
収納
・作業動線を考えた配置になっているか
・パントリーの奥行に無駄がないか
コンセント
冷蔵庫の他に、二口コンセントが最低3~4箇所あるか
窓
採光・換気・眺望・デザイン性の中で、なにを優先するか
【リビング・ダイニング】
収納
・デッドスペースを有効活用できているか
・地震で転倒しないか
・掃除をしやすいか
コンセント
・テレビ回りは多めに、二口コンセントが最低2箇所以上あるか
・テーブルの高さにあわせたコンセントがあるか
・配線は目立つか
窓
・掃除など、メンテナンスのことを考えた大きさか
・方角・時間なども加味し、眩しすぎないか
・風通しはいいか
・断熱性はあるか
【寝室】
収納
・寝具、衣類の収納は足りているか
・家電を置く必要はあるか
コンセント
・6畳まで:2~3箇所あるか
・6畳以上:4~5箇所あるか
・家具・家電の位置を考えた配置になっているか
窓
・ベッドに寝転がったとき、頭の近くに窓がないか
・断熱性があるか
・換気・採光は十分とれる配置か
【書斎・ワークスペース】
収納
・圧迫感がないか
コンセント
・パソコンやプリンターなど、電子機器を置く位置を考えた配置になっているか
・デスク上・デスク下・デスク背面など、最低6~7口あるか
窓
・部屋の大きさや家具を置く位置に対して窓が必要性
・ベッドや勉強机などの家具のおおよその配置に加え、採光や風の通りも考慮して位置・大きさを決めましょう。
4.ライフステージの変化に対応可能な間取りする
子どもの誕生や巣立ち、親との同居などにより、理想とする間取りが変わることもあります。
バリアフリーな間取り、可変性のある間取りを意識することで、そうした変化があった場合も長く暮らせる家となります。
バリアフリーな間取り
・段差を少なくすること
・手すりなどを設置し、転倒を防ぐこと
・車椅子が通れるスペースをつくること
・廊下を少なくする
可変性のある間取り
・可動棚やふすま・間仕切り壁などにより部屋数を変更する
・納戸や書斎などの多目的に使えるスペースがある
・家族全員で使えるスペースに用途を限定しない収納がある
5.予算に収まる間取りに決める
最終的に、予算内に収まる間取りになっているかどうかは重要なポイントになります。
依頼するハウスメーカーによって坪単価が異なるため、同じような間取りでも建築費に差が生じます。
コストカットのポイント
・四角形・直方体といったシンプルな形状に見直す
・水回りをまとめ、水道管工事の工程・資材を減らす
・部屋数を減らし、壁材・ドアなどの数を減らす
・クローゼットの扉を無くし見せる収納にする
いかがでしょうか、我が家ではシンプルな形状で必要最低限の部屋と生活動線とコンセントの位置には気を付けて自宅を造りました。
おかげで家事動線にストレスがないと気持ちよく家事が進みます。
上記の条件をすべて取り込むことは難しいので優先順位を決めて進めるようにするとまとまっていくのはないでしょうか。
リニュアル仲介、渡辺でした。