台風や豪雨、大雪、地震などの自然災害の後には、火災保険を悪用した詐欺被害が増加する傾向があります。
「火災保険を使えば無料で修理できます」と勧誘され、思わぬトラブルに巻き込まれるケースも少なくありません。
被害に遭わないためにも、火災保険詐欺の手口と対処法を知っておきましょう。
近年増加している「火災保険詐欺」の手口とは?
■近年、火災保険に関する詐欺被害が増えています。
多くは、住宅リフォーム業者などが突然訪問し、次のような勧誘を行うケースです。
「台風で屋根が傷んでいませんか?」
「火災保険を使えば自己負担0円で修理できます。」
「当社で見積書を作成し、保険会社への申請もサポートします。」
一見すると親切な提案のように思えますが、実際には次のようなトラブルにつながることがあります。
・「自己負担0円」と説明されたものの、保険の補償対象外となり、修理費を全額自己負担することになった。
・申請サポート費用を支払ったにもかかわらず、保険金が支払われなかった。
・保険金は支払われたものの修理費には足りず、工事を断ったところ高額な違約金を請求された。
・保険金を受け取った後に業者へ手数料を支払ったが、その後連絡が取れなくなった。さらに契約書には「他社で工事を行った場合は違約金が発生する」と記載されていた。
こうしたトラブルは、特に60歳以上の高齢者に多く見られます。
「オレオレ詐欺」のような典型的な詐欺とは異なり、一見すると合法的な契約に見えるため、被害に気付きにくいのが特徴です。
少しでも不審に感じたら、その場で契約せず、加入している保険会社や家族に相談しましょう。
■家が全焼しなくても火災保険は利用できる
住宅ローンを利用する際、多くの場合は火災保険への加入が条件となります。
火災によって住宅を失ってしまうと、「住む家がなくなったうえに住宅ローンだけが残る」という事態になりかねません。そのため、火災保険は万が一に備える大切な保険です。
一方で、「家が全焼しなければ保険は使えない」と思っている方も少なくありません。
しかし実際には、台風や強風、雪などの自然災害によって屋根や外壁が破損した場合でも、契約内容によっては補償の対象となることがあります。
また、契約内容によっては建物だけでなく家財も補償対象となります。
建物には、屋根・外壁・車庫・門・塀・浴槽・システムキッチンなどが含まれます。
一方、家財にはテレビや冷蔵庫などの家電製品、テーブルやソファ、カーテン、衣類などが含まれます。
なお、エアコンや庭木などは保険会社や契約内容によって補償の有無が異なるため、契約内容を確認しておくことが大切です。
■火災保険を安心して活用するために
火災保険の申請サポートを依頼する場合は、業者選びを慎重に行いましょう。
事前に次の点を確認することが重要です。
・火災保険申請の実績が公開されているか
・費用や手数料が明確に記載されているか
・違約金について契約書に分かりやすく記載されているか
・口コミや評判に問題がないか
「無料」「必ず保険金が下ります」といった言葉だけで契約しないことが大切です。
■火災保険を申請する際の注意点
保険金を多く受け取るために、故意に屋根を壊したり、修理費用を水増ししたりする行為は保険金詐欺にあたる可能性があります。
そのような不正が発覚すると、保険金が支払われないだけでなく、保険契約が解除されたり、詐欺罪に問われたりする可能性もあります。
近年は火災保険詐欺が社会問題となっているため、保険会社の調査も以前より厳しくなっています。
適正な被害額のみが補償対象となるため、過大な見積書を提出しても認められることはありません。むしろ、不正な申請と判断されれば保険金が支払われないケースもあります。
住宅修理やリフォームの勧誘を受け、「火災保険が使えます」と言われた場合は、その場で契約せず、まずは加入している損害保険会社へ相談しましょう。
正しい知識を持つことが、火災保険詐欺から大切な財産を守る第一歩です。
リニュアル仲介 渡辺











