不動産取引ガイド

借地権付き建物の意外な落とし穴!

販売チラシを見ていて、「これは安いな」と思う物件を良く見てみると、土地権利が借地権だった、というケースがあります。

借地権のデメリット、特に「流動性」に関しては以前の記事のとおりです。
「どうしてこの物件はこんなに安いの・・・?」
https://smile.re-agent.info/blog/?p=944

それでは、流動性以外にも気を付けなければならない点はあるのでしょうか。

例えば、「地代負担があるといっても、固定資産税だと思えば変わらない。」「今後絶対に売ることはないし、引っ越しが必要になったらそのまま貸せばいい。」こういった考えで、借地権のデメリットをクリアする方もいらっしゃると思います。

借地権のメリットは、そもそも購入価格を抑えられる点や、相続が発生した場合にも、相続税を抑えることができる点や相続登記が不要な点もあります。

そこで、今回お伝えする借地権の落とし穴が発生するケースは、「将来、底地(借地の所有権)を購入することができることになった」場合です。
地主さんから、底地の買取りについて打診がされるケースは、たまにあります。

無事に地主さんから底地を後から購入できた場合であっても、「不動産取得税」がかかってしまう点に注意が必要です。

一般的に、土地と建物を同時に購入した場合には、不動産取得税の減免が適用され、不動産取得税がかからないことが多いですが、借地権付き建物を購入して、長期間経過後に底地を購入した場合には、不動産取得税の減免が適用されません。

さらに、不動産取得税の計算の基準になる価格は、土地全体の価格になります。
通常、5000万円の土地の場合、借地評価は7割程度とすると、借地権が3500万円、底地は1500万円くらいと評価されます。

例えば、地主さんから底地を1500万円で買い取る話がまとまった場合であっても、不動産取得税については、5000万円の土地を取得したとして課税されてしまいます。

底地を購入してから数か月後経過して、不動産取得税のお知らせが届いてびっくりする、という話も良く聞きます。

イレギュラーな要素がある場合には、気を付けなければならない点が多岐にわたります。

不動産購入は、バイヤーズエージェントにご相談ください。

———————————————–

「資産となる家を真剣に考えるセミナー」

・マーケットを知る
・資産性とは何か
・リスクを考える
・減税・補助金
・私達ができること

↓ 詳細はコチラ ↓
http://www.rchukai.com/#!seminar/c1vy0

———————————————–

ちょっと待った!その物件「おとり広告」じゃないですか?前のページ

「準公営住宅」検討開始 空き家問題と これからの住宅購入次のページ

ピックアップ記事

  1. 住宅購入は不安でいっぱい
  2. 住宅購入と 生涯の資金計画
  3. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  4. その家は人口減少した将来でも売ることができる家ですか?
  5. 危険な場所は 地形図で見分ける

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    不動産の4つの価格 その2 「固定資産税評価額」

    前回は、不動産の4つの価格のうち、「公示価格」についてお話ししました。…

  2. 不動産取引ガイド

    災害発生時の避難情報・避難指針が変わりました!

    2019年に発生した台風19号等による甚大な被害を受け、災害対策基本法…

  3. かし保険

    【瑕疵保険⑥】売主が個人の場合 後編

    既存住宅売買瑕疵保険シリーズ6回目です。今回も個人間売買(売主が個人…

  4. お金・ローン・税金

    戸建てを新築するための土地購入資金で、親から金銭の贈与を受ける場合の注意点

    夫婦共有名義で、家を建てようとしたAさんご主人様は、ローンを組んで…

  5. 不動産取引ガイド

    2018 年5月度の不動産相場

    公益財団法人東日本不動産流通機構(通称:東日本レインズ)から、2018…

  6. 不動産取引ガイド

    住宅ローンについての素朴な疑問にお答えします

    こんにちは。住宅購入は人生で最も大きな投資の一つであり、そのために必要…

  1. 不動産取引ガイド

    まだ間に合います!!
  2. 不動産取引ガイド

    マンションの資産価値をWEBで簡単に確認できます
  3. 不動産取引ガイド

    日本ではじめて鉄筋コンクリートRC造の集合住宅 軍艦島
  4. 不動産取引ガイド

    住宅ローン減税 Q&A
  5. デザイン

    「彩り」の住まい こだわりが随所に光るまるでカフェのようなくつろぎの空間
PAGE TOP