リニュアル仲介通信

平成26年5月 中古住宅検討時のリフォーム予算の考え方

リニュアル仲介では新築だけでなく、中古住宅や建て替えなども含め、広く検討することをお勧めしています。ただ、中古住宅を検討する場合に頭を悩ませるのが、物件が決まるまでリフォーム費用が具体的にならないことです。安心して取引を進めるためには資金計画が重要です。今回は中古住宅のリフォームも含めた資金計画についてご説明いたします。

中古住宅購入には何らかのリフォームが必要だと想定しておくことが現実的です

中古住宅の購入も視野に入れて検討する場合は、資金計画の段階で、物件代金だけでなく、ある程度のリフォーム費用も想定しておくことが必要です。実際、リニュアル仲介本部でお取り引きさせていただいたお客様のうち、約8割の方が金額の大小に関わらず、何らかのリフォーム工事を実施されています。中古住宅を視野にいれる場合は、何らかのリフォームが必要になると想定しておいた方が現実的です。それではリフォーム予算はどの程度想定すればよいのでしょうか。
購入希望物件が具体的でない段階では、工事内容を積み上げて計算する積算方法ではリフォーム費用を想定することはできません。そこで、資金計画の段階では、平均的なリフォーム金額を参考に、リフォーム予算を多めに想定しておくことをお勧めいたします。

h2605_02

 

資金計画時のリフォーム予算は、平均リフォーム金額±200万円の範囲で想定します

リニュアル仲介本部が取り扱った案件のリフォーム費用の平均は戸建てが約600万円、マンションが約350万円です。キッチン・お風呂など水廻りの住宅設備を交換して、クロスの貼り替えなどの内装工事を行うのが平均的なリフォーム内容です(戸建ては耐震・劣化など改修工事が必要)。まずはこの平均金額をリフォーム予算として想定して資金計画を組み立てます。
ただ、資金計画の段階でリフォームの方向性がイメージされている場合はこの平均値から±200万円くらいの範囲で考慮します。なるべくリフォーム費用を節約したい(使える設備はなるべく活かし、内装程度にとどめる)という方針の場合は少なめの金額を、逆にせっかくだから積極的にリフォームをしたいという方針の場合は多めの金額を予算として想定します。

 

「借入可能限度額」を知ることが重要です
まずは金融機関の事前審査を利用しましょう

資金計画でもう一つ重要なのが、収入に対していくらまで住宅ローンを組むことができるかの「借入可能限度額」を正確に把握しておくことです。「借入可能限度額」からリフォーム予算を引いた額を取引上限とすることで、物件は気に入ったもののリフォーム資金が足りない、というような事態を未然に防ぐことができます。
月々のローン返済金額などから「購入希望金額」を目安として住宅購入を進める方がいらっしゃいますが、実際の取引では当初思っていたよりも高い物件を選択されるケースが多く、また、リフォーム費用も物件が決まるまで確定しないので、中古住宅の取引では、「借入可能限度額」を超えないことを確認しながら物件探しをすることが大切なのです。
リニュアル仲介では金融機関による「借入可能限度額」の事前審査を無料で実施しております。お気軽にご利用ください。

 

h2605_01

 


 

PDFファイルダウンロード

 


 

 

収入の範囲で買うことができる物件選択ではなく、 資産価値が目減りしにくい物件を理詰めで選択する。前のページ

耐震補強はもちろん外壁塗装など家を長持ちさせるリフォームを重視次のページ

ピックアップ記事

  1. その家は人口減少した将来でも売ることができる家ですか?
  2. 危険な場所は 地形図で見分ける
  3. 住宅購入と 生涯の資金計画
  4. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  5. 土地価格の相場を知る方法

関連記事

  1. お金・ローン・税金

    平成26年1月 中古住宅だからといって諦めないで!中古木造住宅購入時の住宅ローン減税活用のポイント

    住宅購入の際には国による様々な購入支援制度が用意されています。住宅ロー…

  2. リニュアル仲介通信

    平成25年10月号 消費税増税でもちょっと待った!その駆け込みは本当に「お得」ですか?

    10月1日、安倍首相が記者会見を開き、予定通り来年4月から消費税率を8…

  3. リニュアル仲介通信

    将来に渡って 人が集まり続ける街選び

    日本はこれから人口減少時代を迎えるとともに、先進国でも類を見ない極端な…

  4. リニュアル仲介通信

    平成27年2月「貯金になる家」「消費する家」

    貯金になる家であるのか、消費する家であるのかは結果論ではありません。そ…

  5. お金・ローン・税金

    平成26年2月 性能向上リフォームで最大100万円の補助

    現在、国は既存住宅流通の活性化を目的に様々な施策を実施しており、安心し…

  6. リニュアル仲介通信

    平成26年12月 過去の取引事例から不動産の「価値」を見定めましょう。

    住宅購入を検討する際に気になるのが物件の相場観。何も知らずに物件探しを…

  1. 不動産取引ガイド

    「住宅ローンと団体生命信用保険:お金の守り方を考える」
  2. 不動産取引ガイド

    結露はなぜできるのでしょうか。
  3. 不動産取引ガイド

    <コロナ禍の不動産購入> コロナ禍で注目される?!神奈川県への移住が増えている?…
  4. 不動産取引ガイド

    東京の地下鉄は網目模様
  5. 不動産取引ガイド

    建物のW造、S造、RC造、SRC造の違いとは?!
PAGE TOP