不動産取引ガイド

実家の空き家を相続してしまったら!?流動性の低い、農地で廃墟の処分方法

最近、ご相談を受けたのが、関東近県の築40年の空き家のご売却です。
最寄りの駅からはとても徒歩で行ける距離でもなく、建物自体も老朽化して住める状況ではありません。
固定資産税は毎年約5万円毎年かかります。

また、土地の種類が「畑」になってしまっているため、簡単に売却することもできません。
農家の人にしか買い取ってもらえない、という非常に条件の厳しい土地になってしまっています。

さらに悪いことに、先日の台風の際には、剥がれ落ちた屋根部分が近隣の住居の室外機を壊してしまったという連絡がありました。
お詫びをして、修理費用を負担することになったそうです。

維持コストがかかるだけでなく、近隣にも被害を出してしまう、まさに負の遺産「負動産」になっている状況でした。

そもそも、ご相談者の方は、この物件はおじい様の代に放棄をしたと聞いていたのに、実際には手続きを行っておらず、受け取ってくれる予定だった方も亡くなってしまっており、お鉢が回ってきてしまった、という次第です。

早速、簡易査定をしてみたところ、近隣の坪単価で計算すると「想定販売価格800万円」という結果になりました。
・・・本当でしょうか?

よくよく精査してみると、近隣では坪1万円くらいで売りに出ている土地もあるエリアですが、売出から3年間売れていません。

また、近隣エリアでの過去の成約情報を取りましたが、近くで取引が成立した履歴も出てきません。

まさに、まったく需要のないエリアなのです。

現地の環境も、新築の住宅など1軒もなく、古い家々が続くだけで、同じような空き家も点在しています。

せめて建物がリフォームして使えるレベルであればよかったのですが、そんな状況ではありません。

かといって、このエリアに土地を買って建物を新築したいというニーズがあるとも思えません。

まったく引き取り手が現れない場合には、解体して貸し農地にするといった方法も検討が必要です。

少し前までは、太陽光発電設備を設置のうえ、売電収入を得られるようにして、投資家へ売却する、という方法が流行りました。
ただ、今ではもう、売電価格の下落により、数字が合わなくなってきてしまっています。
太陽光発電事業による解決は難しいかと思います。

空き家の再生事例として、アーティストを呼んで工房にする、地域の集会施設として再利用する、テレワークなどの事業所として有効活用するなどの方法も紹介されていますが、やはり、人がいないエリアでは、解決の手立てが非常に狭められてしまいます。

「海がきれい」「温泉がある」「美しい街並み」など地域自体に魅力がある場合にも、別荘地や観光地のような活かし方ができると思いますが、今後はニーズのあるエリアと、そうでないエリアの二極化がますます進んでいくのではないかと再確認させられました。

引き続き、近隣のお宅や不動産事業者にヒアリングをしたり、市の農地バンクに登録したり等、できることを進めていくしかない状況です。

土地や建物といった不動産は、不要になったからといって捨てることができません。
また、保有し続けるだけでもコストのかかる資産です。

不動産のご購入を検討される場合には、資産価値の落ちないエリアかどうか、しっかり吟味されることをお勧めします。

弊社の【SelFin】では、人口動態や中夜間人口などを精査してAIが「流動性」なども判定しております。
ぜひお住まい探しにご活用ください。

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