不動産取引ガイド

買付価格は安ければ安いほど良いのか・・?

いろいろ見比べて、ようやく買いたい物件に出合えた!
後は価格が少しでも安くなればありがたい・・。
買い手にとって物件金額は少しでも安く買いたいところ

今回は、「価格交渉」についてお話ししたいと思います。

■価格交渉のタイミング
売りに出されている販売価格はあくまでも「売主の提示価格」です。価格交渉の余地があるのかどうか、すぐにでも知りたいとなると思いますが、販売価格に対して、買い手が「この金額なら買いたい」と意思表示をした段階、つまり、「買付証明書(購入申込書)」を出した段階から価格の交渉が始まります。

「この価格帯でしたら一般的にどのぐらい安くなるもんでしょうか・・?」この質問は、お客様から本当によく頂きます。
→結論は、売っている価格帯と価格交渉出来る金額はあまり関係ありません。
価格が低くてもある程度価格交渉が出来ることもあれば、かなりの高額帯の物件でも1円も安くならないこともあります。

不動産に限った話ではありませんが、不動産の価格も「需要と供給」のバランスで決まります。新築でも中古でも、引き合い(需要)が強ければ、値引きをしなくても売れていきます。
また、需要の少ないものは、買ってくれる人が現れる水準まで価格を下げるしかありません。

価格交渉は、その時のタイミングなど売り手の状況に大きく左右されます。売りに出して間もない時に価格交渉が入っても、売り手としては、まだもっと良い条件での買い手がみつかるかもしれないという心情があり、下がらないことが多いです。また逆に売り出してから半年かけてよやく入ってきた話ならば、価格交渉を売り手が飲むケースもあります。

つまり、売り手が今どういう状況なのかが大きなポイントとなります。
① 金銭的・時期的に余裕があり、売り急ぐ必要がない場合
② 金銭的・時期的に余裕なく、早く物件を売ろうとしている場合

まず①の場合は、売主は売り急ぐ必要がないため、価格設定を高めにしておいて、購入希望者が現れるまでじっくり待つことが出来ます。→当然価格交渉は難しくなります。
一方、②の場合(特に住み替え等の事情による場合)は、売主は価格設定を低めにして出来るだけ早く購入者を見つけようとし、場合によっては値引き交渉にも短時間で応じてもらえる可能性があります。

もちろんあなたの担当お営業マンが価格交渉をする前に当然把握をしているとは思いますが、下記の3点は最低限押さえておきましょう!
・売り手の売却理由
・売却の販売期間
・販売の状況

 

■価格交渉は、安ければ安いほどよいのか?
価格は、低めから言わないと下がらないといって、自分勝手で無謀な金額をいうお客様がいます。価格交渉はやってみないとわからないという事は否めませんが、売主様の心情を踏みにじるような予想外の金額をいきなり提示すると、「そんなに失礼な金額提示をする人には売りたくない!」と価格交渉どころか、それ自体で破談になるケースもよくあります。
売却する物件が売り手にとってたくさんの思い出が詰まったマイホームだとすると、安く買いたたかれているようで面白いはずがありません。

買い手としては、少しでも安く買いたいというのは当然なのですが、闇雲に買いたい金額を言うのではなく、直近の類似成約事例、その時の周辺相場とのかい離や、周辺の売り物件の流通量、現在の販売状況(売却理由、売却期間、現在の引き合い状況)等を総合的に考慮した上で、決めるのが良いと判断します。なかなか普段取引の慣れていない消費者の方がここまで調べるのは難しいので、実際には一緒に見ている担当の営業マンとよく相談してプロにお任せをした方が良いかと思います。

最終的に交渉に応じるかどうかは、仲介業者ではなく、売主次第なので、必ず値引きできる裏技は存在しません。ただし、上記のような事項を踏まえた上で交渉するのとそうでないのとでは交渉結果も当然変わる可能性が高いです。

不動産営業マンは契約に至るか至らないかがポイントになります。ですからどこの仲介業者でもというのではなく、きちんと最後まで買い手の味方になってくれる事業者を選ぶという事が、こういった点においても大切だという事がわかります。


リニュアル仲介は、買い手の味方 バイヤーズエージェントですので、もちろんその辺りをきちんと踏まえて価格交渉に臨んでいます。住宅購入を検討の際には気軽にお尋ねください。
以上、中田でした。

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