不動産取引ガイド

意外な落とし穴 マンションの底地

通常、マンションの売買をする場合、その底地(=敷地)についてはあまり気にしませんね。

登記の手続き上も、「敷地権化されている」マンションについては、建物の名義変更だけをすれば、土地の名義変更も完了することになっています。

この建物に土地がくっついてくる状態を「敷地権化」と言います。

一方、古いマンションの場合、この「敷地権化」がされていないため、建物は建物で、土地は土地で名義変更をかけなければならないケースもあるようです。

そして、もう1つ気にしなければならないのが、マンション底地の数(筆数)です。

住所変更やローン完済後の抵当権抹消手続きなどの際の手数料(=登録免許税)は、不動産の数で決まります。

建物1戸、土地1筆であれば登録免許税2,000円ですが、土地の数が増えてしまうと、その分手数料が嵩んでしまいます。

一般的にマンションのデベロッパー等は、マンション用地を仕入れると、測量して、「合筆」手続きを行います。

この「合筆」をすることで、多くの土地をまとめて1つの土地にすることができます。

では、なぜ合筆されていない、土地が多数となるマンションが存在するのでしょう。

実は、この合筆をするには、いくつかの条件があるのです。

その一部が、「所有者が同じであること」「地目が同じであること」です。

ジョイントベンチャー(JV)と呼ばれる、いくつかの会社が共同で事業を行った場合ですと、土地所有者がそれぞれ異なってしまうため、合筆ができないこともあります。

また、土地面積が大規模になると、地目が「宅地」となっている箇所や「山林・雑種地」の箇所など、土地の種類が混在していまい、やはり合筆できないといったケースが生じます。

敷地が多いマンションであっても、普段の生活には支障ありませんが、手続きが必要となった場合に、思わぬ出費が発生してしまうこともあるようです。

不動産購入でチェックすべきポイントは多岐にわたります。

購入をご検討される場合には、経験豊富なバイヤーズエージェントにご相談ください。

***************************************************

■不動産の資産価値を即座に判断

セルフインスペクションアプリ「SelFin」

https://self-in.com/(ご利用は無料です)

 

■資産となる家を真剣に考えるセミナー

http://www.rchukai.com/#!seminar/c1vy0

***************************************************

安いからといって旧耐震の住宅を買おうとしてませんか?前のページ

2017 年9月度の不動産相場次のページ

ピックアップ記事

  1. その家は人口減少した将来でも売ることができる家ですか?
  2. 危険な場所は 地形図で見分ける
  3. 土地価格の相場を知る方法
  4. 住宅購入は不安でいっぱい
  5. 立地適正化計画をご存知ですか?

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    片手仲介・両手仲介

    安心安全な不動産取引を実現するために私たち不動産仲介会社が売主様、買主…

  2. 不動産取引ガイド

    内見の際はごみ捨て場を確認しましょう。

    内見のとき、マンションでは専有部分、戸建では建物ばかりを見ていませんか…

  3. 不動産取引ガイド

    恵まれた立地条件を活かしての大規模リノベーション

    近年の住宅事情では既存団地の老朽化が進み、こうした物件の行く末が問題視…

  4. 不動産取引ガイド

    困った間取り⁉

    困った間取りの特集があり、解決アイデアがありましたのでご紹介いたします…

  5. 不動産取引ガイド

    売る時に資産価値が下がりやすい物件とは(大規模すぎるマンション)

    最近は大規模ほど、資産価値が下がりにくいというデータや意見もありますが…

  6. 不動産取引ガイド

    「いい家」って何でしょう?

    「いい家を買いたい」誰しもそう願うと思います。しかしいい家だけでは…

  1. 不動産取引ガイド

    2世帯住宅への憧れ(ただし親世代限定)
  2. 不動産取引ガイド

    細い土地はどうやって作られる?
  3. 不動産取引ガイド

    中古マンションの選択方法「狙い目」について
  4. 不動産取引ガイド

    災害時の公的支援の一覧
  5. 不動産取引ガイド

    眺望・採光が良いルーフバルコニーが“あだ”になる!本部エージェントの現場レポート…
PAGE TOP