引き続き総務省が発表した「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」についてです。
■総務省 住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/daityo/jinkou_jinkoudoutai-setaisuu.html
レポートに3年連続で人口が増加している自治体の取り組みが紹介されていました。
<千葉県流山市>
土地区画整理事業の進展による宅地供給量の増加。30 代、40代の共働き子育て世代向け広告やシティセールスイベントの開催。保育園や学童クラブ、送迎保育ステーションなど子育て支援施設の充実
<東京都中央区>
ほぼ全域で用途別容積型地区計画及び街並み誘導型地区計画を策定し、定住型住宅に対する容積率や道路斜線の緩和などを定め、建替えを促進。出産祝い買物券、出産支援タクシー券の支給や保育定員の拡大などの子育て支援サービスをはじめとした区民サービスを充実
<神奈川県開成町>
豊かな自然環境と良好な生活環境が調和したまちとして「田舎モダン」をコンセプトとしたブランディングを推進。子育て支援センター・認可保育所・病児保育室の開所、町立幼稚園による支援事業、小児医療費助成の拡大、母子健康包括支援センターによる支援体制の充実など、安心して子育てができる環境づくりを推進
<京都府木津川市>
土地区画整理事業の進展、企業や大型商業施設の誘致に取り組み、居住性と利便性を向上。民営保育所の新設支援に努め、平成24 年から待機児童ゼロを継続。加えて、第3子以降保育料の無償化(所得制限なし)や、中学生以下の医療費助成、一時保育、病児・病後児保育及び子育て世代包括支援センターの設置など子育て支援№1のまちづくりを推進
ざっと見ると、自治体のホームページによく書いてあることが多いですね。
自分が住んでいる自治体やこれから購入検討しているエリアの自治体のホームページはチェックすると思うのですが、人口が増えている自治体は何をやって上手くいったのか?人口が減っている自治体は何を掲げて成果が出なかったのか?という視点でいくつかの自治体を眺めてみると、ご自身が選択しようとしている自治体の方針がどうなのか、想像することができると思います。
行政の政策は多岐にわたりますが、住宅購入の面で重視したいのはやはり子育て層に目を向けているか?ということです。
現在の政策が将来に渡って継続されるわけではないのですが、自治体による人口の奪い合い合戦は静かに始まっており、若者人口は引く手数多の存在です。
今のところ、企業(働くところ)が都市部に集中しているため、都市部への集中が著しいのですが、地方には地方ならではの、若者が魅力を感じる政策を実行することは可能だと思います。
今の政策を見るということは、その地域の高齢世帯が、自分たちが何かをしなければふるさとを守れない!と行動に移しているのか、このまま流れに任せて推移を見守るだけなのかが如実に表れます。
逆に期待が持てない自治体は「福祉(高齢者)の充実」を掲げます。福祉をないがしろにするつもりはないのですが、住宅購入の観点ではマイナスです。
高齢者問題は顕在化しつつあるもので、対策を取って当たり前です。対して若者対策は未来志向の政策です。
自治体のホームページや広報物を見ると、これらの事項はだいたい網羅されています。だから細かくチェックすることが必要なのです。
何を実施して、結果どれくらい若者が増えたのか?結果の出ない自治体は、ここ数年同じ対策を継続しているのではないですか?それは本気で取り組んでいないことと同義ですよね。
人口減少が懸念されるエリアでは、よりシビアに、若者に目を向けている自治体を選択するべきだと思います。
将来の自分が困らないためにも、若者が集まり続ける街選びが重要です。