全国の自治体で住宅や商業、福祉施設などを一定の区域に集める「立地適正化計画」の策定が広がっています。
人口減少が加速するなかでコンパクトな街に変え、生活に欠かせない機能を維持することが目的ですが、この立地適正化計画は住宅の資産性にも大きく影響することが懸念されますので、これから家を買う方には無視できない重要な制度です。
立地適正化計画とは
立地適正化計画は都市再生特別措置法に基づき、市町村がつくる計画です。
平成29年7月1日時点で全国348の自治体が立地適正化計画の作成を行うことを表明しており、125の自治体で具体的な取り組みが公表されています。
立地適正化計画では、住宅を集める「居住誘導区域」(住む場所を集約)と、店舗や福祉施設、教育機関などの立地を促す「都市機能誘導区域」(仕事をする場所を集約)が設けられます。
平たく言うと、街の中で「今後も活用していく区域」と「使わない区域」を線引きしましょう、という制度になります。
人口減少時代では社会資本を投下する対象を絞らなければ、自治体の財政が破たんしてしまう恐れがあるからです。
住宅購入の場合、検討しているエリアの自治体が立地適正化計画の取り組みを行っているかどうか、実施している場合は検討物件が居住誘導区域内なのかどうかを確認する必要があります。
将来的に人が集まり続ける立地選びが大切です
住宅を新築して、住まなくなったら(住めなくなったら)悪くとも二束三文で処分する…戸建の場合は悪くとも土地代くらいは現金化できる、それがこれまでの住宅業界の常識でした。
しかし、不動産は買い手や借り手がいなければ現金化できません。
現金化できないだけでなく維持費や税金がかかり続ける「負動産」となるのです。
人口減により利用者が減ると電車もバスも廃線を余儀なくされます。
駅徒歩圏内で十分検討できるのに、あえてバスが来なくなった住宅団地を選択する人はいなくなります。
大型ショッピングセンターの周辺に造成された街も要注意です。
ショッピングセンターが撤退したら途端に不便な立地となってしまうからです。
失敗しない住宅購入のためには、物件選びの前にまずは立地選びが大切なのです。
物件の流動性を瞬時に判断できます
リニュアル仲介が提供するセルフインスペクションWEBアプリ「SelFin(セルフィン)」を使うと、物件の流動性が簡単に確認できます。
SelFinではどれくらい人が集まりやすいかを「街力」という数値で算出します。
街力のスコアが高いエリアは将来にわたって人が集まりやすいエリアと言えます。
例えば東京都新宿区の街力は「2166」です。
街力の全国平均は100なので、非常に人が集まりやすいエリアと言えます。
一方、同じ23区内でも東京都中野区の街力は「334」と大きく差が出ていることがわかります。
街力が「100」を下回るエリアは要注意です。
人口流出が止まらず将来消えてしまう街になる可能性が懸念されます。
このように検討しているエリアだけでなく、周辺エリアの街力を比較することで、その街のポテンシャルを推し量ることができます。
物件検討時にいちいち自治体の人口動態を調べるのは手間がかかりますが、SelFinは各種入力補助機能を備えているので一瞬で調べることができます。
ぜひSelFinをご活用ください。