不動産取引ガイド

登記簿からわかる所有者の属性

住まい購入をする際に、その価格が適正かどうかはとても大きな気になるポイントになるかと思います。

価格を判断する材料として、相場から判断をする方法もありますが、他にも方法があるのでしょうか。

登記簿から仕入れ価格を推測する

登記簿には、その不動産取引の経緯が記録されています。

以前の所有者が誰であったかという情報ももちろんですが、一緒に確認したい箇所が「乙区」欄に記載された「抵当権」の記載です。

抵当権の欄には、その物件を所有者が購入した際に、どこの銀行から、いくらの借入をしたのかが記載されています。

購入した時期が古い場合には、相場が大きく変わってしまったり、建物の価値が減額しているので、単純に比較することはできませんが、参考値にはなるかと思います。

抵当権と根抵当権の違い

また、登記簿に記載された抵当権の額についても、単純に比較できないケースがあります。

それは、所有者の借入が「根」抵当権だった場合です。

普通の抵当権とは違い、「根」抵当権の場合は、その不動産の購入に関する費用だけではなく、事業資金として借入れをしている場合があるので、そこから不動産の購入費用を推測することが難しくなります。

借入先から推測する所有者の属性

抵当権などの金額から不動産の購入価格が推測できるのと同様に、どのような金融機関から借り入れをしているかによって、所有者の属性を推し量ることも可能です。

大手の住宅ローンなどの抵当権が付いている場合には、一般消費者であることがわかります。

一歩で、メガバンクなどから借り入れをしている場合には、属性が良く事業規模も大きく安定している会社である可能性が高いです。

また、地方銀行や信金などからの借り入れをしている場合には、事業規模が小さい会社か、創業間もない会社であることも推測されます。

さらに、借入先がノンバンク等の場合には、まだまだ事業としての信用が確立されていないというケースも想定されます。

一番注意が必要なケースは、借入先が個人の場合です。

まともな金融機関から借りることができず、知り合いの個人から資金を引っ張っている可能性があります。

内陸型地震を引き起こす活断層前のページ

鉄道廃線の次はバス廃止 郊外を選ぶデメリットを良く検討してください次のページ

ピックアップ記事

  1. 住宅購入と 生涯の資金計画
  2. 住宅購入は不安でいっぱい
  3. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  4. その家は人口減少した将来でも売ることができる家ですか?
  5. 買ってはいけない物件を自分でチェック

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    年末に実家に帰省したらやっておきたいこと

    新型コロナの行動制限もなくなり、年末年始に実家に帰省される方も多いと思…

  2. 不動産取引ガイド

    誰でもわかる!木造住宅の耐震診断 ~屋根~

    誰でもわかるシリーズです。今回から必要耐力について数回説明いたします。…

  3. かし保険

    瑕疵保険⑦瑕疵保険と住宅ローン減税

    既存住宅売買瑕疵保険シリーズ7回目です。今回は瑕疵保険と住宅ロー…

  4. 不動産取引ガイド

    コロナ禍でもマイホームを「今、あえて買う」理由

    最近見かけたニュースをご紹介します。コロナ禍でも、新築分譲マンショ…

  5. 不動産取引ガイド

    ドローンを活用してのインスペクションは広がるか?!老朽化が進む高速道路の管理にも適用される!

    個人的にはドローンを活用してのインスペクションが個人住宅に対しても応用…

  6. 不動産取引ガイド

    緊急事態宣言が出てから 中古住宅のマーケットは今どうなっている?

    リニュアル仲介本部エージェントの中田です。4月7日に発令した「…

  1. 不動産取引ガイド

    優先順位について
  2. お金・ローン・税金

    フラット35の『S』の金利引き下げ幅が…なんと!!
  3. お金・ローン・税金

    気を付けたい、住宅ローン減税のチェックポイント!
  4. 不動産取引ガイド

    物件情報を探す時のコツ(物件価格編)
  5. 不動産取引ガイド

    異常気象と思われる豪雨!
PAGE TOP