ついに昨年4月に発生した熊本地震の被害を受け、昭和56年6月以降の新耐震基準の一戸建て住宅に対しての耐震性能検証法が発表されました。
熊本地震では、多くの建築物に倒壊等の甚大な被害が発生し、その後、「熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会」の報告では、新耐震基準導入以降の木造住宅のうち、接合部の仕様などが規定される前(平成12年以前)の在来軸組構法の住宅については、「被害の抑制に向けた取組みが必要」とされていました。詳細については、下記HPをご確認下さい。
http://www.mlit.go.jp/report/press/house05_hh_000662.html (新耐震基準の木造住宅の耐震性能検証法の公表について)
http://www.mlit.go.jp/common/001147568.pdf (熊本地震における報告書)
これを受けて、(一財)日本建築防災協会(=建防協)では新耐震基準の在来軸組構法の 木造住宅(平成12年以前のものを中心とする)について、リフォーム時などに耐震性能を 検証する方法を検討・発表し、5月16日(火)に下記内容を公表しました。
http://www.kenchiku-bosai.or.jp/files/2017/05/8100all.pdf (耐震性能検証法について)
http://www.kenchiku-bosai.or.jp/files/2017/05/8100check.pdf (チェックシート(暫定版)
〇 対象となる住宅について
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昭和56年6月1日以降、平成12年5月31日までに建築された在来軸組工法の住宅(平屋又は2階建て)
〇 新耐震基準の木造住宅の耐震性能検証法とは?
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上記対象物件において、耐震診断(一般診断法)まではいかない、 比較的軽微「所有者等による検証」と、これにより判断ができなかった場合に実施する、 「専門家による効率的な検証」(一般診断法に準じた方法)が示されました。
〇 所有者等による検証とは?
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所有者やリフォーム業者(耐震診断のスキルを持たない事業者)が簡易的に下記の4項目をチェックします。不適合項目があれば、専門家による検証又は耐震診断を実施します。
※平面・立面の形状、 接合金物の有無、壁の配置バランス、劣化の状況を確認します。
〇 専門家による効率的な検証とは?
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上記の「所有者等による検証」においてNGになった場合、耐震診断の専門家が図面や写真を活用して現地調査を行わずに、従来の耐震診断方法(一般診断法)に準じて耐震性能を確認します。
〇 今後の展開は?
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国土交通省を中心に、地方公共団体、建築関係団体等を通じて所有者、リフォーム業者、設計者等に幅広く周知するとともに、耐震診断の専門家等を対象とする講習会を実施するようです。
【一般財団法人日本建築防災協会】 http://www.kenchiku-bosai.or.jp/8100 (新耐震木造住宅検証法)
いずれにせよ、今回の発表により、『新耐震基準の建物=安全とは言い切れな』という考えが一般消費者の方にきちんと伝わればと思います。また不動産購入時の建物調査(耐震性能検証法を踏まえた調査)を行うシーンも増える事を望みます。
リニュアル仲介では住宅購入時に2物件まで無償で建築士の建物調査の提供を行っていますので、
ぜひ、お気軽にご相談下さい。
http://www.rchukai.jp/contents/03.htm (リニュアル仲介 建物状況調査について)
法人営業部 犬木 裕
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