不動産取引ガイド

あてにならない土地の広さ

「公簿売買」と「実測売買」という言葉をお聞きになってことはあるでしょうか。

戸建てや土地の取引を行う場合に、契約書にこれらの単語が登場することがあります。

「公簿売買」とは、「公簿(=登記簿)の地積の記載を信用して取引を行いましょう」という契約です。

一方、「実測売買」とは、「実際に測量を行い、地積を確定させた地積で取引を行いましょう」という契約になります。

登記簿に記載された地積は、信頼性が高くないケースもあります。

古い時代に測量された土地は、そもそも測量技術が不確かなケースや、測量自体が行われていないケースもあります。

先日、取引をお手伝いさせていただいたケースでは、測量した結果、40㎡も土地が広いことがわかりました。

これが公簿売買だったら、買主さんはとても得する話でした。

しかし、残念ながら今回は実測売買でしたので、増えた地積の分、売買価格を多く支払うことになってしまいました。

今回は実測の結果、面積が増えたケースでしたが、逆に面積が減ってしまうケースもあります。

面積が減った場合、売買価格も下がりますが、建てられる建物の広さも減ってしまうことも考えられますので、一長一短です。

購入を検討する土地について、地積の正確性を判断する方法は、法務局で「地積測量図」を取得してみることです。

地積測量図には、いつ測量されたかが記載されています。

測量日が昭和の場合には、やや注意が必要ですね。

正確な取引をする場合には、実測売買が良いと思いますが、測量の手間や費用の負担が増えますので、一概にはどちらが良いとは言えません。

購入を検討する土地がある場合には、登記簿や公図、地積測量図を良く調べて、正確な情報を確認してから購入するようにしましょう。

調べるべき資料や、資料から何を確認すればよいか等、ご不明な点については、バイヤーズエージェントまでお気軽にお問合せください。

***************************************************

■不動産の資産価値を即座に判断

セルフインスペクションアプリ「SelFin」

https://self-in.com/ (ご利用は無料です)

**************************************************

資産価値に直結!総務省 人口移動報告が発表されました。前のページ

住宅ローンの繰上返済。次のページ

ピックアップ記事

  1. 住宅購入は不安でいっぱい
  2. 住宅購入と 生涯の資金計画
  3. 買ってはいけない物件を自分でチェック
  4. その家は人口減少した将来でも売ることができる家ですか?
  5. 土地価格の相場を知る方法

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    東京の地下鉄は網目模様

    先日テレビで東京の地下鉄を各路線別に透明のチューブで再現して、その…

  2. 不動産取引ガイド

    建物状況調査に関する少し深い情報 その1

    今回から数回に分けて改正宅建業法における建物状況調査についてご説明した…

  3. 不動産取引ガイド

    家庭用蓄電池の話

    エコエネルギーの普及に伴い「家庭用蓄電池」の導入が急増しているようです…

  4. 不動産取引ガイド

    地図に現れた「細い土地」

    先日、取引をお手伝いさせていただいた方の物件調査をしていた際、現地と隣…

  5. 不動産取引ガイド

    サイディング外壁の注意点

    前回、外壁材の種類についてを投稿しましたが多く使われているサイディ…

  6. 不動産取引ガイド

    インフラが悲鳴を上げている

    「いよいよか」というのが正直な感想です。修繕必要な橋やトンネル…

  1. 不動産取引ガイド

    内見時、部屋を見るより重要なこと!?本部エージェントの現場レポート≪中古戸建て編…
  2. 不動産取引ガイド

    民法改正により、不動産売買契約も更なる慎重さが求められるようになる?!
  3. 不動産取引ガイド

    相続税、専業主婦の奥様は気をつけて!
  4. 不動産取引ガイド

    駅から遠い築古のマンションは購入してもよいのか?
  5. 不動産取引ガイド

    中古マンション購入時のリノベーション!事前に把握しておいて欲しい注意点?!
PAGE TOP