不動産取引ガイド

住宅ローンの保証料?!

住宅を購入する時には何かとお金がかかってしまうかと思います。
登記費用や仲介手数料など売買価格以外にも費用が発生することはご存知の方も多いとは思いますが、住宅ローンを組む際にも手数料がかかっているのはご存知でしょうか。
住宅ローンを組むときにかかる思いがけない手数料のひとつが「保証料」です。

そもそも住宅ローンとはまず個人の情報を確認するところから審査が始まるのですが、その審査は銀行も行いますし、正式審査に関しては保証会社が一番細かく情報を確認しているということになります。

住宅ローンの保証料とは、ローンの返済ができなくなってしまった場合に、保証会社に銀行へのローン支払いを肩代わりしてもらうための保険料になります。
ローンを確実に回収するための「銀行にとっての保険」というわけですね。
この保証料はローンの金額に応じて何十万円という数字になります。

もちろんローンの借り主は、保証会社に肩代わりしてもらった分を後日、保証会社へ支払わなければなりません。
肩代わりしてもらっておしまい、とは当然いきません。

保証料は、お金を貸す銀行のための保険であって、借り手にとってメリットは何もありません。

こう聞くと、保証会社を使わずに保証人を立てるなどして、保証料を抑えたいと考えるのが人情です。
しかし、融資の条件に「保証会社を通すこと」という項目がありますので、保証料を節約することは難しいのが実情です。

また、金融機関によっては、保証料を取らない場合もありますが、代わりに「融資手数料」という費用がかかります。
こちらもまとまった金額になりますので、やはり資金計画を立てるうえでは重要な項目になりますね。

融資手数料と保証料の違いを説明しましたが、もう1つ大きな違いがあります。
それは、繰上返済をした場合です。

保証料を支払った場合で繰上返済をすると、短縮された支払期間に応じて保証料が返還されるのです。
一方、融資手数料は支払ったきりで戻ってきません。

ローン実行時に発生する似たような費用でも、実は制度や意味合いに細かな違いがありますので、注意が必要ですね。

何かと費用が発生するのは仕方がない事ではあるので、会社によって違ったり、費用の選択も事前に把握しておく事でよりご自身の条件にあったものを選ぶ必要があります。
商品もどんどん新しくなってくるので、全て理解するのは難しい事も多いと思いますが、将来的にご自身が困ることのないように、エージェントにも都度確認しながら住宅購入をすすめていただけたらと思います。

住宅改修は介護保険で上限20万円軽減できる?!前のページ

竹筋コンクリートをご存じですか?次のページ

ピックアップ記事

  1. その家は人口減少した将来でも売ることができる家ですか?
  2. 住宅購入は不安でいっぱい
  3. 立地適正化計画をご存知ですか?
  4. 土地価格の相場を知る方法
  5. 住宅購入と 生涯の資金計画

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    不動産テックツールをフル活用しましょう!不動産業界で起こっている第四次産業革命!

    第四次産業革命とは産業革命の第四段階を表現するために用いられる言葉です…

  2. 不動産取引ガイド

    中古住宅購入時に気になる『床材』について

    中古住宅購入時に床材を気にされる方が多い為、今回は『床材』について、ご…

  3. 不動産取引ガイド

    放置は危険!バルコニーの水溜まりが示す防水対策の重要性

    「バルコニーに水が溜まっている」、この現象を軽視してはいけません。なぜ…

  4. 不動産取引ガイド

    東日本大震災から10年

    2011年3月11日に発生した東日本大震災は、津波や原発事故など、かつ…

  5. 不動産取引ガイド

    売る時に資産価値が下がりやすい物件とは(駐車場、空き地等に隣接しているマンション)

    メインとなるバルコニーの前が、月決駐車場やコインパーキング、古家、古ア…

  6. 不動産取引ガイド

    緊急事態宣言発令。コロナウイルスが及ぼす不動産業界への影響とは?!

    〇緊急事態宣言発令。日本の労働環境にも大きな影響が出ています!20…

  1. 不動産取引ガイド

    新年度がスタート!話題の安心R住宅、インスペクションのあっせん義務化、タワーマン…
  2. リノベーション

    中古住宅購入時のリフォームはかし保険の検査技術のある事業者選びが大切
  3. 不動産取引ガイド

    今後の住宅ローンの金利はどうなる?
  4. 不動産取引ガイド

    横浜市営地下鉄の川崎市内延伸ルートと駅位置が決まる!
  5. 不動産取引ガイド

    住宅購入で新築を選ぶ理由と裏で犠牲になる将来へのリスク
PAGE TOP