不動産取引ガイド

駅徒歩などの立地だけで土地を決めていませんか?

土地探し・土地選びを行うにあたっては、敷地自体の状況を的確に把握し、問題がないかどうかを確認しておく必要があります。

ここでいう敷地の状況は、権利関係、面積・地形・境界、接道条件、都市計画規制、供給処理施設の状況、既存建物の有無など、敷地に固有の条件の事です。
敷地調査チェックシートなどを用いて、敷地の確認を行うと良いでしょう。

権利関係については、所在のほか、所有権及び所有権以外の権利の有無と権利者名について確認する必要があります。この際、地目変更の必要性の有無や抵当権の設定内容には特に注意すべきです。また、所有権移転の時期や原因、隣地等周辺土地所有者についても調査する必要があります。

面積・地形・境界については、建てたい広さの住宅が建てられるかどうかはもちろんのこと、敷地の形状、道路との高低差、日照・通風、水はけ、周辺の敷地規模や隣地の状況などについても確認すべきです。

都市計画規制については、法律による規制以外に、市町村などの行政指導による規制や負担条件を十分に把握する必要があります。
供給処理埋設の状況については、水道、ガス、電気、雨水・雑排水、汚水の状況について確認しなければなりません。
既存住宅がある場合には、その権利関係、建物の用途・構造・築年数、使用状況のほか、石綿使用調査結果の記録の有無、建物の耐震診断結果の診断の結果などについても調査する必要があります。

接道条件については、公道・私道の別や幅員・接道方向、接道長さ、舗装状況、建築基準法上の道路の種類、私道にかかる制限等を調査します。
国や地方公共団体が管理する公道に対し、個人や企業等の私人が所有している道を私道といいます。
敷地が公道に接していなければ、建物を建てることは原則できません。そこで、建築基準法では、位置指定道路のように、私道についても建築基準法上の道路として定義しています。

ここで、位置指定道路とは、土地を建物の敷地として利用するために特定行政庁から位置の指定を受けた幅員4m以上の道路をいいます。新規の宅地造成などでつくられた建売住宅地などでは、このような位置指定道路に面する場合が多いです。

位置指定道路の場合、道路内に塀など増築することはできず、私道の廃止や変更も制限されます。なお、位置指定された時期が古い場合には、申請内容と現況が異なるケースがあり、そのような場合には、建て替えの際に復元が求められるので、必ず道路台帳等を確認することが大切です。

不動産の売買において、「私道負担あり」もしくは「私道負担○㎡」という表示がある場合には注意が必要となります。
私道の場合、維持管理は所有者が行わなければなりません。そのためたとえば道路に陥没や亀裂が生じたような場合には所有者に補修義務が生じます。地中の水道やガス等の補修費用も所有者の負担となります。また、私道部分は敷地面積に参入することができないため、建ぺい率や容積率の計算を行う際には、その分を差し引かなければなりません。さらに、敷地の所有者と道路の所有者が異なる場合には、もめごとが起きる可能性もあるため、事前に権利関係も確認すべきです。

道路情報を知らずに購入すると売却もしにくいダメ物件だったという事もあるかもしれません。
必ず確認してくださいね。

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