不動産取引ガイド

フラット35でペアローンが利用できるようになりました

2024年10月から全期間固定金利のフラット35でペアローンが利用できるようになりました。
ペアローンは、1つの物件に対し、ご夫婦、親子、パートナーなどがそれぞれ単独で借入申込みを行い、2つのフラット35を併せて利用することができる制度で、住宅ローンの選択肢が1つ増えたことになります。

■ペアローンのメリット

1:異なる借入期間を選択可能

例えば5000万円の借入を行う場合、旦那様は最長の借入期間である35年で3000万円を借り入れ、奥様は金利が低い20年で2000万円を借り入れるといったように、より柔軟な資金計画が可能になるほか、年齢差のあるご夫婦で借り入れ可能期間を伸ばす借り入れも可能になります。
※旦那様が44歳、奥様が50歳の場合で、従来の収入合算(連帯債務)の場合、最長の借入期間は奥様の年齢から29年になりますが、ペアローンを利用すると、旦那様は35年間、奥様は29年間となるので、借り入れ可能期間を伸ばし、借入可能額を増やすことができます。

2:団体信用生命保険もそれぞれ加入できる

従来の収入合算(連帯債務)の場合、ご夫婦で同じメニューの団体信用生命保険に加入となりますが、ペアローンの場合はそれぞれに合ったプランを選択することができます。

3:返済口座を個別に

ペアローンの場合、返済口座が分かれるため、どちらか一方の口座に資金を移動するような手間も省くことができます。

詳細についてはフラット35ペアローンの案内チラシをご覧ください。
<案内チラシ>
https://www.flat35.com/files/400371393.pdf

■ペアローンの注意点

ペアローンは主に借入可能額を増やしたい場合の選択肢となりますが、当然ながら通常の住宅ローンにはない注意点があります。

・諸費用が増える

ペアローンは1つの物件に対して住宅ローンの契約が2本になるため、抵当権設定の登記費用や事務手数料などがそれぞれ必要となります。

・片方の収入がなくなった際に贈与税の対象となる恐れがある

退職などで収入がなくなった場合でもローンの返済は止まりません。
この時に収入のある片方がローンの返済を肩代わりする場合、例え夫婦間であっても年間110万円を超えると贈与税が発生する恐れがあります。

病気や倒産などリスクを考えるとキリがないのですが、発生しやすい状況は出産による休職や退職です。
夫婦だから…といって甘く判断すると後から目が飛び出るような税金の請求が来る恐れがありますので、将来のリスクに備えて予めきちんと準備しておく必要があります。

ペアローンの注意点と書くと必ず挙がるのが離婚ですが、普通の住宅ローンの場合でも離婚した場合は持ち家の取り扱いで揉めるので、離婚はペアローンに限った注意点ではありません。
ただ、ペアローンの場合は、どちらか片方の返済を怠り一括返済が求められた場合は、もう一方の方も自身の債務について一括返済が求められるので、離婚はしたものの、返済はそのまま継続というような、なあなあの関係は成立しにくいですし、大きなトラブルの原因にもなりますので、離婚時にはきちんと整理した方が良いでしょう。

■ペアローンの本当の注意点

ペアローンを利用する主な理由は借入可能額を増やすと記載しました。
無理して背伸びして限界ギリギリの借り入れになっていないか?というのがペアローンの本当の注意点です。
住宅ローンは無理して組むのがもっともやってはいけないことなので、借りられる金額を借りるではなく、身の丈にあった資金計画であることを確認することが重要です。
特に住宅関連事業者からペアローンの利用を勧められた場合は要注意ですので、安易に飛びつかないようにしましょう。

■ペアローンかどうかは別としてフラット35はお勧めです

フラット35は全期間固定の住宅ローンです。借り入れ時の金利が最後まで継続します。
世間では金利上昇リスクが叫ばれていますが、全期間固定のフラット35を利用すれば最後まで金利が変わらないので、経済状況の変化により、月々の返済額が増えるといったことを心配しなくても良くなります。
変動金利に比べると高めの金利設定となっていますが、日本は長らく続いた低金利政策の影響から、底値からは多少は上昇していますが、まだまだ「お得」といる水準の金利で利用できます。
住宅購入は得するか損するかの前に、まずは安全であることが重要です。
最後まで金利が変わらない安心を、過去の金利動向を見ても比較的低い金利で実現できるチャンスです。
目先の金利差に惑わされず、冷静に判断したいものです。

当社では住宅ローンに詳しいスタッフが、皆さんの状況にぴったりの資金計画をご提案いたします。
転職から間もない、産休を控えているなど難しい状況でも解決策をご提案いたします。
まずはお気軽にご相談ください。

土地の権利前のページ

「東京23区は億ションだらけ?!」は間違い!次のページ

ピックアップ記事

  1. 住宅購入と 生涯の資金計画
  2. 土地価格の相場を知る方法
  3. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  4. 危険な場所は 地形図で見分ける
  5. 買ってはいけない物件を自分でチェック

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    住まいの「広さ」と「理想の家具・荷物の量」

    先日、一般社団法人ホームステージング協会は、「快適空間比率」と「快適収…

  2. 不動産取引ガイド

    築年数が古い一戸建て住宅はお買い得ではありません

    最近youtubeで築年数が古い戸建てを購入して「○○万円でリフォーム…

  3. 不動産取引ガイド

    不動産の持分はどこへ?

    相続にまつわる、気を付けたい事例のご紹介です。Aさんは、お父様…

  4. 不動産取引ガイド

    中古住宅・マンション購入後の資産価値の下がり方とは?!(後編)

    前回は不動産の資産価値は「立地」等に左右される場合が強いことをお伝えし…

  5. 不動産取引ガイド

    蓄電池の重要が拡大中!

    自宅の太陽光パネルで発電した電気をためる家庭用蓄電池の設置件数が急増し…

  6. 不動産取引ガイド

    統計的に分かった衝撃的事実について!実は夏の不動産在庫が最も多い?!

    皆さん、突然ではありますが、『夏の季節の不動産は売れない?!』と聞いた…

  1. 不動産取引ガイド

    「今の家賃で家が買える」に要注意
  2. 不動産取引ガイド

    【厳しい冬に不慣れな方へ】今シーズンは給湯器の故障に要注意です!
  3. 不動産取引ガイド

    住宅購入時に敷地についてしっかりと把握していますか?
  4. お金・ローン・税金

    2025年3月 フラット35金利のご案内
  5. 不動産取引ガイド

    ご自宅のインテリアはどのように決めていますか?
PAGE TOP