土地には目に見えませんがいろいろな権利が付けられていることがあります。
土地の権利を調べるには、法務局で登記簿謄本(登記事項証明書)を取得する方法があります。
土地の権利種類
所有権:土地のすべてを所有し、自由に使用・収益・処分できる権利
借地権:地主から土地を借り、その上に建物を建てる権利
賃借権:月々の地代を支払うことで土地を利用できる権利
地上権:賃借権と同じく土地を借りて使用する権利
敷地権:マンションなどの「区分所有建物」が建っている土地の所有権
抵当権:融資を行う金融機関が有する権利
根抵当権:質権などの担保権
使用貸借:無償で土地などを借りて使用できる権利
土地や建物に関する権利を取得した場合、その旨を登記する必要があります。
土地の権利書は2021年現在発行されておらず、代わりに登記識別情報という英数字12桁の番号が発行されています。
よく知られた事例で2012年10月に東京駅開業当時の赤レンガ駅舎の姿に復元されました。
その費用は500億円にのぼりましたが、東京駅の敷地の空中部分の容積率を、丸の内地区内の離れた敷地6ビルに売却した報道がありました。
高層ビルを建築する際、指定されている容積率では不足してしまうため、他の土地から余剰容積率を移転させることで高層ビルが建てられるようになるからです。
これは特例容積率適用地区と言われ都心部の高度利用を図るために、他の敷地で未利用となっている容積率を、離れた土地に移転して活用しようとする地区の事です。
特例容積率適用地区に指定されているのは「大手町・丸の内・有楽町地区」だけのようです。
また、土地には用度地域と言うものが定められている事があります。
定められている場合は高さ制限、建蔽率(建築敷地面積に対する建築面積の割合)、容積率(敷地の面積に対する建物の延床面積の割合)、斜線制限、日陰制限、建てられる建物など目には見えない制限がかけられています。
このようにいろいろな権利が土地には付いていますので、安い土地をみつけたからと言ってすぐに購入してはいけません。
価値が安い理由に、再建が不可能な事や、建築を始めてみたら地中から障害物やガラが出てきて工事が滞ってしまうなどの問題があるかもしれません。
必ず専門家に見てもらうことをお勧め致します。
都心の話から田園風景の土地に話は代わりますが私の自宅の周りには、一見普通の道路ですが道路の赤道(あかみち)と言って建築基準法上の道路ではないため、接道義務は満たさない道路があります。
※赤道(あかみち)とは、かつて道路として利用されていた土地で、公図に地番が記載されていない土地(無籍地)を指します。明治時代から使われた和紙の公図に赤色で着色されていたことからこの名前が付けられました。
所有者は市町村のようですが実質的な維持管理がなされているかわからい為、通行不能になったり、田畑や宅地・敷地の一部として使用されたりするケースもあります。
私は自宅の建替えの時に発覚しましたの手続きに時間とお金がかかった実体験もあります。
土地や中古住宅を購入する際には、土地及び建物に問題がないかを専門家に確認して頂くようお願い致します。
リニュアル仲介、渡辺でした。