不動産取引ガイド

日銀のマイナス金利政策で住宅ローンは何が変わった??

日銀がマイナス金利を打ち出し、住宅ローン業界は固定金利も変動金利も非常に低い金利となっています。一部では、過去最低金利を更新しています。

各金融機関は借り換え需要でてんてこまいという話も耳にします。

金利が下がって新規で借り入れをする人には非常に有利な状況となっています。しかし、内容をよく見てみると意外な落とし穴が隠れていました。

店頭表示金利(住宅ローンの基本となる金利)は、メガバンクで1月に2.475%に引き下げられて以来、変更がありません。借入の際、お客様ごとに適応となる引下げ金利が大きくなっている為、結果的に金利が下がっているというのが実情のようです。

ということは、現在支払中の方にはマイナス金利の恩恵はないということです。

また、変動金利の場合は、金利が上がっていたとしても、見直しのタイミングでの「月々の返済金額の」上振れは5年に1回、25%未満と決まっています。ただし、あくまで「月払い金額の上限」であり、実際は上昇した金利分が残高にかかっています。ということはどういうことでしょう。金利部分の金額が、月払い金額を上回ってしまっていたら、毎月支払いをしているにもかかわらず、残高が減るどころか増えてしまうのです。

固定金利、変動金利、それぞれにメリット・デメリットがあります。それぞれをきちんと比較し、ご自身にとってベストな借入れができるようにしましょう。

不動産会社は、金融機関と提携していることも多くあります。もちろんそれによるメリットもあるかと思いますが、他の金融機関や商品と比較せずにひとつの商品のみの話しかされなかったり、質問についてけむに巻くような回答をする不動産業者は要注意です。

マイナス金利効果?!で住宅購入者が増えています。購入後の引越し業者の選定方法をご存知ですか?!前のページ

住宅ローンを組む際に加入する団体信用生命保険ですが、生命保険の収入保障保険にするとお安くなる場合があるのご存知ですか?次のページ

ピックアップ記事

  1. 買ってはいけない物件を自分でチェック
  2. 住宅購入と 生涯の資金計画
  3. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  4. 土地価格の相場を知る方法
  5. 危険な場所は 地形図で見分ける

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    熊本地震が遺した教訓(その2)

    8,329戸が全壊という甚大な被害をもたらした熊本地震から本日で3年が…

  2. 不動産取引ガイド

    修繕積立金の金額はどのように決まっているのか??

    マンション購入を検討されている方は、管理費・修繕積立金の金額は必ずチェ…

  3. 不動産取引ガイド

    空き家対策に何ができるのか?

    全国の増え続ける空き家・空地については、色々な方面からの対策が検討され…

  4. 不動産取引ガイド

    ポピュレーションステレオタイプ(習慣・伝統による動作の特性)を考慮して!

    ポピュレーションステレオタイプ(習慣・伝統による動作の特性)とは…

  5. 不動産取引ガイド

    不動産購入時の「頭金ゼロ」は賢い選択なのか?!

    住宅ローンの残高は過去最高なのに毎月の返済額が減っているという事をご存…

  6. 不動産取引ガイド

    現在販売中の実存する物件で検証!“値上がり相場”での価格の妥当性。

    現在販売中の実存する物件で検証!“値上がり相場”での価格の妥当…

  1. 不動産取引ガイド

    築年数でリフォーム金額を想定!?~木造戸建て編~
  2. リノベーション

    資産価値重視の物件探し 立地にこだわった結果 出会った好物件
  3. 不動産取引ガイド

    未来の水害への備えを
  4. 不動産取引ガイド

    税務署からの「お尋ね」が来たら、どうすれば良いのか?2
  5. 不動産取引ガイド

    一般的な住宅の居室に主に使われる床材の種類の基礎知識
PAGE TOP