不動産の資産価値は「立地」が全てと言われます。
特にマンションの場合は最寄駅からの距離が重要と言われ、表題のように駅から遠いマンションは売る時に価格が下がりやすい物件と言えるでしょう。
物件検索を行う際に、以前は「駅徒歩5分」「10分」「15分」「20分」「指定なし」などのざっくりとした区分が多かったのですが、最近の不動産ポータルサイトにおける条件を見ると、「駅徒歩1分」「3分」「5分」「7分」「10分」「15分」「20分」「指定なし」と最寄り駅に近いほど細かく設定できるようになっており、徒歩10分を越える条件は選ばれにくくなっているように感じます。
新聞の折り込みチラシや雑誌などで物件探しを行っていた時代は、駅から遠い物件でもとりあえずは認識してもらうことができ、「価格が安い」「広い」など、他の条件が良ければ駅からの距離は妥協するということも考えられましたが、インターネット検索では検索対象から外されてしまうため、駅から遠い物件の場合、探している方に存在さえ認識してもらえず、検討の対象にされなくなってしまうことがあります。
今後人口が減少することを考慮すると、マンションは徒歩15分超どころか、10分超の物件ですら、売却が難しくなってくるかもしれません。
国土交通省の「集約都市(コンパクトシティ)形成支援事業」の創設により、中心部から離れた人口密度の低い地域などを「立地適正化計画区域」に指定し、住宅や学校・役所等の公共施設、医療・福祉・子育て施設、商業施設等を街の中心部などの「居住誘導区域(学校・役所、医療・福祉施設、商業施設等は都市機能誘導区域)」に集約する「立地適正化計画」が進められています。
もし、自宅がこの「立地適正化計画区域」の居住誘導区域から外れてしまうと、今後、生活していく上で欠かせない公共施設や商業施設、医療・教育・福祉などの施設が近隣からなくなり、資産価値が下落する可能性は高いと思われます。
購入を検討している物件がの自治体に立地適正化計画があるかどうか、ある場合に居住誘導区域外になっていないかどうか、各自治体などのサイトで確認をお勧めします。
【参考URL】
立地適正化計画の作成について具体的な取組を行っている都市(国土交通省)
今後ますます加速する人口減少社会では、資産価値を維持する上で「立地」が今以上に重要になってきます。
駅からの徒歩分数はとても重要な要素になってくるでしょう。
購入検討の際には注意しましょう!