不動産売却は一生のうちで何度も経験するわけではありません。相続した不動産を手放したい方、新しい物件に心を奪われた方、子供の独立を機にダウンサイジングを考えている方、それぞれの背景があるでしょう。しかし、共通しているのは「どう始めれば良いのかわからない」という疑問。この記事では、その疑問を解消すべく、売却に必要な諸費用に焦点を当て、分かりやすく解説します。
売却の流れと期間
1不動産会社の選定:数社に査定を依頼することが一般的で、直接担当者とお話しの上選定します。
2査定と価格設定: 専門家の意見を聞き、適正な価格を設定します。
3広告・宣伝: 物件情報は多くの場合、不動産情報サイトやチラシなどで広告されます。
4内覧と交渉: 購入希望者と内覧を行い、交渉を進めます。
5契約: 条件に合意したら売買契約を締結します。
6引渡しと決済: 売買代金の支払いと物件の引渡しを行います。
一般的に、売却の契約までに約2~3ヶ月程度+引渡しまで約2カ月 合計4~5カ月が必要ですが、物件や市場状況、売出し価格によってはそれ以上の時間がかかる場合もあります。
基本の諸費用
仲介手数料: 成約価格の3%+6万円(+消費税)が一般的です。
印紙代: 売買契約書に貼る印紙税。金額は契約金額に応じて変わります。
発生する可能性のあるその他の費用
登記費: 住宅ローンが残っている場合、抵当権を抹消するために司法書士に支払う費用。
測量費用:測量が必要となる場合 約50~80万円程度
解体費用:古い建物で売却の為に解体等が必要な場合 100~300万円程度
ハウスクリーニング費用:3~20万円程度
住宅ローン返済手数料:5000円~金融機関により変わります。
譲渡税: 売却によって利益が出た場合にかかる税金。
譲渡税について
譲渡税は非常に複雑です。所有期間が5年以下であれば「短期譲渡所得」、5年以上であれば「長期譲渡所得」に分類され、それぞれ異なる税率が適用されます。さらに、特別控除や復興特別所得税なども影響します。
売却総費用の概算
大まかに言えば、譲渡税を除き
マンションであれば、売却価格の3,5%〜4%程度
戸建てであれば、上記の金額に+測量費用・解体費用等が掛かる可能性があり4~6%程度
が諸費用として必要です。
成功のポイント
1不動産会社選び: 信頼できる会社を選ぶことで、スムーズな取引が期待できます。
2税務対策: 譲渡税やその他の税金について、事前に専門家のアドバイスを得ることが重要です。
以上が不動産売却に関わる諸費用と手続きの大まかな流れです。多くの費用が発生するため、しっかりと準備と計画をして、失敗しないよう心がけましょう。最後に、何か不明点や疑問点があれば、専門家としっかりと相談することをお勧めします。