東京オリンピックの辺りから不動産価格が高騰しているというような表現が良く使われています。
実際のところ都市部のマンション価格は上昇しており、時々ニュースで紹介されていたりします。
今回は国が発表しているデータを用いて、2023年に不動産価格は上がったのかどうかをご説明したいと思います。
□不動産価格指数
国土交通省は不動産価格指数というデータを発表しています。
全国もしくは地方別というざっくりとしたデータになりますが、全体として不動産価格が上がっているのかどうかを把握するのには便利な指標となります。
不動産価格指数はこちら
https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/totikensangyo_tk5_000085.html
最も直近のデータがR5年8月のものです。2010年の平均値を100とする指標なので、数値を見るとどれくらい上昇しているのかをざっくり掴むことができます。
まず全体ですが、2023年8月の住宅総合は134.9で、2022年8月が132.0だったので、若干上昇したと言えます。
マンションの価格が上がっているとよく言われますが、2023年8月のマンションは192.1で、2022年8月が183.3、2021年8月が168.7、2020年8月が152.9だったので、上昇傾向であるものの2023年は若干伸びが収まったと言えます。
戸建てについては2023年8月が115.3、2022年8月が117.0、2021年8月が108.2、2020年8月が101.4なので、2023年は一旦落ち着いたと見ることができます。
□マンション価格を牽引しているのは北海道と九州・沖縄
ここからはマンションを中心にご説明します。
マンションの価格向上と聞くと、首都圏の話と思われる方が多いのですが、価格の上昇が顕著なのは北海道地方と九州・沖縄地方で、北海道地方が254.9、九州・沖縄地方が239.6となっています。
一方関東地方は185.1、東京都は189.3、南関東圏は185.5といずれも全国平均である192.1を下回っており、マンション価格上昇を牽引しているのは首都圏よりも地方であることがわかります。
ちなみに北海道地方とありますがほぼ札幌市のことで、九州・沖縄地方は福岡市と那覇市が中心で、北海道・九州・沖縄全域が上昇しているということではありません。
□雰囲気に踊らされないためにもデータを確認する
ここまでご紹介したのは冒頭にも申し上げましたが、全体のざっくりとした情報です。しかし購入物件を検討する段階においては、全体の情報だと誤った認識となる恐れがあります。
例えばマンションは鈍化したものの若干上昇したという全体の判断ですが、東京都23区でも価格が下がっているマンションはありますし、全体としては価格上昇が頭打ちとなった戸建てについても、当然ながら価格が上昇しているエリアは存在します。
全体的に不動産価格が上がっているから購入を見合わせよう、ではなく、具体的に検討条件を設定して、その条件下で価格が上がっているのか、下がっているのかを確認する必要があります。
こういった情報は地域の不動産会社が得意としているところですが、なかなか気軽に問い合わせしにくいという声もございます。
そこでお勧めなのが「物件提案ロボ」「全国マンションデータベース」のご利用です。
「物件提案ロボ」に希望条件を登録すると、条件に合致した新着物件情報が毎日メールで届くようになります。
新着情報が多く届く場合は設定したご予算とエリアの相場観がそれほどかけ離れていない状況と言えますが、新着情報がほとんど来ない場合は、設定した予算だとそのエリアでの購入は難しいと判断することができます。
全国マンションデータベースには過去の売り出し情報履歴が掲載されていますので、そのマンションの価格が上がっているのか、下がっているのか、どれくらい頻繁に取引されているかなどを確認することができます。
「物件提案ロボ」「全国マンションデータベース」をご利用いただくとどなたでも簡単に判断できるようになりますので、ぜひご活用ください。
物件提案ロボはこちら
https://self-in.com/robo
全国マンションデータベースはこちら
https://self-in.com/mdb
インターネットの情報などで何となくこの地域は高い、今は高くなっているなど、雰囲気に左右される方が意外と多いです。
資産価値が下がりにくい賢い住宅購入のためには根拠となる情報をなるべく得るという姿勢が大切です。
今回ご紹介したように、不動産会社に頼らなくてもご自身で確認できる方法もございますので、便利なツールやサービスは積極的に活用することをお勧めします。