お金

路線価の見直しで、相続税約400万円が戻ってきた?!

昨年、埼玉県の50歳の男性が、多く納め過ぎた相続税を返してもらう更生という手続きにより、約400万円を手にしたようです。
理由としては、道路から約1.6mの高さにあり階段で出入りする宅地の評価額を路線価より10%下げることができたからのようです。

そもそも路線価とは国税庁が毎年7月初めに発表するもので、土地を相続したり、贈与したりするときに税務上の評価額のもとになるものです。
路線価に土地の面積をかければ評価額が出ますが、これはあくまで目安です。
土地と道路との位置関係などに応じて路線価を補正する仕組みがあり、相続税額も左右します。
その為、今回は住宅地によくある補正のパターンをご紹介したいと思います。

路線価は都市部の道路ごとにつけられ、道路の面する標準的な土地1㎡当たりの評価を示します。
2016年分の路線価は国税庁のホームページや税務署で地図形式で見られ、自分で土地の評価額を計算できます。
例えば自宅の土地が180㎡で、面する道路に「300」の表示がある場合、路線価は千円単位なので1㎡当たり30万円となり、その土地の評価額は5400万円となります。http://www.rosenka.nta.go.jp/

ちなみにこの土地が路線価「200」の道路にも面する角地なら、2本の道路に出入りできる利便性の高い土地とみなされ、補正で約3%分を30万円に足して評価額を出すため、合計5508万円となります。

都心部に多い「旗竿(はたざお)」は、路線価をそのまま当てはめると評価が割高になるので注意が必要です。例えば間口が3m、奥行きが30mの旗竿地なら路線価から約20%減額しての計算となるようです。

幅4m未満の道路に面している土地は、原則として建物を建て替えるときに道路との境界線を後退させる「セットバック」をしなければならない。
セットバック部分は路線価から評価を70%下げられる為、地価の高いエリアでは影響が大きいようです。

いずれにせよ、戸建て住宅を検討する際はこのような路線価を確認して、評価額の目安を把握していただければ幸いです。

法人営業部 犬木 裕

———————————————–

「資産となる家を真剣に考えるセミナー」

・マーケットを知る
・資産性とは何か
・リスクを考える
・減税・補助金
・私達ができること

↓ 詳細はコチラ ↓
http://www.rchukai.com/#!seminar/c1vy0

———————————————–

「電力自由化」になっても、切り替えが出来ないマンションもある?前のページ

間接照明の使い方で1UP。次のページ

ピックアップ記事

  1. 危険な場所は 地形図で見分ける
  2. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  3. 立地適正化計画をご存知ですか?
  4. その家は人口減少した将来でも売ることができる家ですか?
  5. 買ってはいけない物件を自分でチェック

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    小規模宅地等の特例制度をご存知ですか?!(二世帯住宅は節税につながる)

    突然ではありますが、表題の小規模宅地等の特例制度をご存知でしょうか?…

  2. 不動産取引ガイド

    米国のShelter in placeを取り入れた新しい避難枠組み「避難所2.0」へのアプローチ

    災害発生時に避難所に避難する、という従来型の避難戦略は、避難所設置余地…

  3. お金

    「住宅ローン控除」を受けるには確定申告が必要!

    家を買って住宅ローン控除を受ける場合、また一定要件に合うリフォームをし…

  4. 不動産取引ガイド

    畳が6枚ある和室は6畳分の広さがあると思っていませんか?

    今回は、畳のお話です。通常間取り図などで●畳もしくは●帖と記載され…

  5. お金・ローン・税金

    変動金利と固定金利…どっちが得なの?!

    それぞれのメリット・デメリットを知って借入をしましょう。金利に…

  6. 不動産取引ガイド

    「羽田新ルート」に伴う騒音 都心の不動産価格にも影響?

    2月2日、羽田空港の新たなルートで、実際の旅客機を使った飛行テストが始…

  1. 不動産取引ガイド

    小規模宅地等の特例制度をご存知ですか?!(二世帯住宅は節税につながる)
  2. 不動産取引ガイド

    止まらない人口減少
  3. 不動産取引ガイド

    海外赴任者 帰任に備えた日本の家探し 3 【事前準備~売買契約締結 編 1/9】…
  4. 不動産取引ガイド

    鉄骨造の家といってもいろいろあります。
  5. 不動産取引ガイド

    自宅に居ながら不動産売却査定(AI評価)!『全国マンションデータベース』を活用し…
PAGE TOP