お金

「手付金って頭金!?」家探しの資金計画で失敗しない為の知識

家を買う時にはよく「頭金」という言葉ができてきます。でも、多くの方が「家を買う時に自分たちが使える現金」という何となくの捉え方をしています。例えば、あなたの頭金は500万円だとします。不動産の売買契約の時には、「手付金」と「仲介手数料の半金」を現金で支払います。4,000万円の物件であれば、手付金は200~400万円、仲介手数料半金は約70万円です。頭金500万円のうちの470万円を、売買契約の時に使ってしまい、残りは30万円。契約前に、「諸費用は物件価格の7%(約300万円)くらいで、通常は現金でご用意ください」と説明されていた...“もう30万円しか現金が残っていないのに、あと300万円なんて用意できない...”

少し冷静になって、仲介手数料の半金も諸費用の一部だから300万円-70万円で230万円が残りの諸経費...「やっぱり200万円足りない!?」

 

こんな風に、頭の中が混乱してしまう方が、意外と少なくないのです。

 

今回は、不動産取引全体のお金の流れを見てみましょう。頭金の変化が分かるように、口座残高という表現を用いることにしました。

さて、冒頭の手付金は、頭金で払うものでしょうか?答えは、手付金は物件代金の一部として充当されますので、頭金とも言えますし、ローンで借りる部分とも言えます。頭金とは、購入のために要する費用全体「物件価格+諸費用+リフォーム」に対して、自己資金をいくらいれるかということです(逆を言えばいくらローンを組むか)。

例えば、下記のケースでご説明します。

 

≪購入費用≫

売買価格:4,000万円

諸費用300万円

リフォーム0円

※諸費用の一部である仲介手数料の100万円を売買契約時に支払うとする。

※残りの諸費用200万円については、決済時に支払うものとします。

 

≪契約条件≫

手付金200万円

 

≪資金調達方法≫

住宅ローン:3,900万円

自己資金:400万円(=口座残高400万円)

 

売買契約時に手付金200万円を売主に支払い、その他、諸費用の内100万円を不動産会社に支払います。この時、口座残高は100万円になります。

決済時に住宅ローン3,900万円(※2)が口座に入り、その内3,800万円を売主に支払い、融資を受けた額の内100万円があまります。

もともと口座には100万円が残っていましたから、これに上記の100万円を加算すると残高が200万円になります。

決済時には残りの諸費用200万円を支払わなければいけませんので、残高の200万円からそれを支払い、口座残高が0円になります。

これで、頭金400万円を使ったということになります。

 

リニュアル仲介が作成する資金計画表には、諸費用の項目ごとの金額は当然のこととして、それがどのタイミングでいくら必要になるかなども、時系列に落とし込んだものを作成しています。特に、「中古住宅を買ってリフォーム」や「更地を買って新築」というような場合には、全体としての帳尻はあっているはずなのに、途中のキャッシュフローがショートしてしまうようなことが起こります。まさに勘定あって銭足らずという状態です。

リニュアル仲介ではお住まい探しから、資金計画全体の相談もワンストップでお引き受けしております!

以上、リニュアル仲介本部パイロット店 エージェント石川でした。

「赤い土地」や「青い土地」?土地に色がついている!?前のページ

都心のマンションは今買い時か?次のページ

ピックアップ記事

  1. 住宅購入は不安でいっぱい
  2. 土地価格の相場を知る方法
  3. 危険な場所は 地形図で見分ける
  4. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  5. 買ってはいけない物件を自分でチェック

関連記事

  1. お金・ローン・税金

    【隣人トラブル回避の為の保険】

    今日は火災保険の特約「類焼損害補償」についてです。この類焼損害…

  2. 不動産取引ガイド

    メリット大!安心・快適に住める「長期優良住宅」

    長期優良住宅の制度が始まり、早10年が経過しようとしています。…

  3. 不動産取引ガイド

    戸建てでも修繕積立金を

    一戸建てのセールストークで「戸建てはマンションと違って管理費・修繕積立…

  4. 欠陥・トラブル

    相続手続きはいつまでに?

    相続が発生した場合、葬儀も含めて色々な手続きをしなければなりません。…

  5. 不動産取引ガイド

    駅近一等地の物件なら…

    宮益坂を登ってすぐ、ヒカリエの真横に位置する日本最古の分譲マンションが…

  6. マンション

    マンションの修繕積立金、75%が足りず 高齢化により増額が難しい?!

    2018年3月27日日本経済新聞の朝刊に表題の記事が出ていました。…

  1. 不動産取引ガイド

    昭和のバブルと令和のバブル: 不動産市場の比較と洞察
  2. 不動産取引ガイド

    ベタ基礎と布基礎の違いについて
  3. 不動産取引ガイド

    都心のマンションは今買い時か?
  4. 不動産取引ガイド

    不動産購入の失敗事例3選!
  5. かし保険

    既存住宅売買かし保険のよくある勘違い
PAGE TOP