不動産取引ガイド

中古住宅・マンション購入後の資産価値の下がり方とは?!(後編)

前回は不動産の資産価値は「立地」等に左右される場合が強いことをお伝えしました。

その為、今回は不動産購入時にリフォーム行って、快適な住空間を作られ、過ごされる方が多い為、少し不動産の資産価値との関係性をお話したいと思います。

まずは意外と知られていないポイントとして、「リフォームをしても資産価値が必ず上がるわけではない」という事です。

勿論、住まいのメンテナンスやリフォームをきちんと行えば、高い評価が得られる場合があります。しかし、リフォームしたからといって必ずしも資産価値が上がるとは限りませんので、その説明をしたいと思います。

まずはその一例として、自分にとって住み心地のよい間取りや内装が、買う人や借りる人のライフスタイルに必ずしも合致するとは限らないという事です。その為、不動産購入時に自分色の強いリフォームを行いすぎてしまうと、次の買い手は付きにくくなってしまう場合がございます。その為、中古住宅購入時に自分がその家でどのように暮らしていきたいかを確認した上で、リフォームする際の優先順位を決めることが重要です。

それも万人受けするようなリフォームを実施する事が重要です。

また、二例目として、大規模リフォームを実施し、見た目も素敵で立派な建物になったとしても、立地の悪い場所(駅から遠い不便な場所等)にある不動産は見向きもしてもらえないという事を把握しておきましょう。仮に毎日会社に電車通勤で行っていると仮定すると、立地の悪い場所からは通いきれなくなりますし、毎日の生活を考えても続かなくなるということも予想できます。その為、そのような不動産はどんなに素敵で立派な建物でも評価してもらい難いのです。大規模リフォームを否定するつもりはまったくありませんが、過度なリフォームを実施していしまうと、不動産の資産価値に反映できないものになってしまうと、その投資分は無駄になってしまう場合がございます。物件を見ながら、リフォームをご検討いただければと思います。

下記にリフォーム行い、多少の資産価値が上がる要素を3つ挙げさせていただきました。

Point1 メンテナンス:常にメンテナンスを心がければ価値が維持されやすい。

一戸建てもメンテナンスの状態が良ければ、築年数が古くても売却価格に影響を与えます。維持管理は資産価値にも直結するとも言われますので、どのようなリフォームを行い、メンテナンスを行ってきた履歴を残しておくことが、今後はますます重要になると言われています。例えば、定期点検などアフターメンテナンスがしっかりしていれば、購入する前に多少の判断が買主も出来る為、常に意識をしていく事が重要です。

Point2 住宅性能:性能レベルが高いかどうかは住宅の安心要素となる。

耐震性や断熱性などの性能が高ければ、建物が古くても将来の査定時にプラスの評価になる場合があります。特に築年数が古く耐震性に不安がある場合などは、診断や補修をしっかり行うなど、事前に住宅性能を引き上げておく事はポイントです。ちなみに住宅性能を確認してくれる方をインスペクターと言ったりしますが、どのような調査を行うべきかについては下記ホームページを参考にしていただければ幸いです。

Point3 素材・設備:建材の素材・住宅設備によっては評価を考慮してくれる場合がある。

中古住宅を買ってリフォームする際に、どんな素材を使うかによって将来の資産価値に影響が出るケースがございます。例えばむくの木材や塗り壁を利用することで、年月が経つほどに味わいが出れば、資産価値の減少を抑えることにつながるかもしれません。また最新の住宅設備が入って、その設備を気に入る消費者が出てくれば、売る人と買う人の好みが合致するという事になりますので、さほど価格や家賃を下げなくても売ったり貸したりできることになります。そうした視点で、リフォームの素材や住宅設備を検討してみてください。

いずれにせよ、資産価値が高く評価される住宅は「立地」が良い場所にあることが前提であり、過度なリフォームはそのまま評価される訳ではありませんので、注意が必要です。

中古住宅は自分が住みたいところで探せるのが大きなメリットと言われますが、まずは自分の予算との兼ね合いもチェックしながら「立地」にこだわった家探しが最も重要なポイントのようです。

法人営業部 犬木 裕

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