大地震があった際に、まず一番に想定される危険は建物の倒壊です。
倒壊した建物に押しつぶされてしまったり、閉じ込められてしまったりと、真っ先に想像される地震被害ですね。
そして次に注意しなければならない危険のひとつが、地震によっておこる火災です。
夕方など、食事の支度をしている時間帯に地震が起こると、火災が発生してしまうケースも多くなります。
地震による倒壊については、建築基準法が改正され耐震基準の見直しや、古い建物についても耐震診断による耐震基準適合証明書の発行など、倒壊しにくい建物についての見極めが可能になってきました。
一方で、火災(失火)についてはどのように判断すべきでしょうか。
もちろん、地震が発生したら火を止める、という各自の意識の徹底も必要ですが、併せて行政でも「防火地域の指定」という施策をとっています。
住宅密集地や公共施設の近辺を「防火地域」に指定することで、燃えにくい街づくりを目指しています。
この燃えにくい街づくりには、「防火地域」「準防火地域」「22条区域」というように、必要とされる耐火レベルに段階を付けることで、建築主の負担と街全体の安全性のバランスを図るようにしています。
「22条区域」とは、建築基準法第22条指定区域というエリアで、防火地域や準防火地域ほど厳しい耐火基準を求められませんが、屋根についてのみ耐火性能を求める、というエリアです。
火災が発生した場合には、吹き上がった火の粉によって延焼を引き起こすことがあるため、こういった規制がなされています。
購入を検討する住宅が安心して住めるエリアなのか。
建物の性能と街全体の安全性をトータルで判断することが大切になってきます。
耐震性能やハザードマップ、街全体の危険度など、注意すべき点は多岐にわたりますが、信頼できるエージェントとともに、納得のいくお住まい探しを進めていただければと思います。
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