不動産取引ガイド

ブロック塀の倒壊から考える違法建築物を所有するリスク

大阪府北部で震度6弱を記録した地震では、建築基準法の条件を満たさないブロック塀が倒壊し、死亡事故が発生してしまいました。

地震による倒壊リスクは直接生命や身体に及ぶため、改めてその重要性を考える機会になってしまったかと思います。

一方で、建築基準法を満たさない違法建築物に関しては、生命や身体に対する直接的な被害が発生するリスクとともに、他人に被害を及ぼしてしまう、いわゆる加害者になってしまうリスクも含んでいることに注意が必要です。

民法第717条では、「建物の占有者(所有者)は、問題のある建物が他人に損害を与えた場合には損害を賠償する責任がある」と規定されています。

建築基準法違反の建物を所有しており、その建物が地震で倒壊してしまい隣地建物に崩れかかって損害を与えてしまう、通行人を巻き込んで怪我をさせてしまう、といった事故が起こってしまった場合には、その損害を賠償しなければなりません。

場合によっては数千万円の損害になることも想定されます。

また、この責任は、「無過失責任」と言われており、違法建築であることを知らなかった場合でもその責任を免れません。

依頼した建築会社の手抜き工事により違法建築となっていた場合でも、一義的には所有者がその責任を負います。

責任を一旦負ったうえで、改めて建築会社に求償請求ができる、ということに留まります。

とても重たい責任となっているのです。

相場より安いし、住めるから良いだろうという安易な考えで、建築基準法に遵法していない建物を所有することはお勧めできません。

見た目の情報に流されない、安全なお住まい探しをしましょう。

住宅の修繕の目安を知る事は、建物をよりよく維持出来るコツです。前のページ

みんなが既存住宅を選んだ理由次のページ

ピックアップ記事

  1. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  2. 立地適正化計画をご存知ですか?
  3. 住宅購入と 生涯の資金計画
  4. その家は人口減少した将来でも売ることができる家ですか?
  5. 危険な場所は 地形図で見分ける

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    売買契約書の疑問点

    不動産購入時に行う『売買契約』ですが、普段目にすることが無いので記載さ…

  2. 不動産取引ガイド

    注文住宅を建てるときやリフォームする時、フローリングをどう選べばいいのでょうか?

    フローリング材には色や種類、値段、特徴や機能も色々あって迷いますが、…

  3. 不動産取引ガイド

    中古戸建てを購入する際には「境界標」の事前確認を忘れずに!

    コロナ禍で非接触や開放感を理由に戸建て住宅が人気のようです。併せて…

  4. 不動産取引ガイド

    家を買うために適した良い土地の地盤の選び方

    家を建てる目的で土地を購入する場合、周辺環境の確認も大切ですが、しっか…

  5. 不動産取引ガイド

    不動産の売買契約について徹底解説!

    不動産の売買契約とは、売主と買主の間で土地や建物などの不動産を一定の条…

  6. 不動産取引ガイド

    都市計画税 その根拠と税金の行方は?

    早い自治体では4月に、その他の自治体でも5月になると、不動産を所有して…

  1. お金・ローン・税金

    見飽きたテーマ「賃貸VS持ち家の『損益分岐点』」
  2. 不動産取引ガイド

    家が身体を蝕む?! アレルギーと住宅の話。
  3. 不動産取引ガイド

    事故物件とは?孤独死は告知義務があるのか?!
  4. お金・ローン・税金

    2024年9月 フラット35金利のご案内
  5. 不動産取引ガイド

    住宅ローンを吟味する時間がない場合はとりあえず「固定金利」を選択しましょう
PAGE TOP