不動産取引ガイド

中古戸建住宅購入時に把握しておきたい、耐震性能(木造戸建て)+実例紹介!

最近、新築案件の資材の高騰の影響か、中古戸建を購入しようと思われている方が増えているように感じます。その際、多くの方が耐震性能について気にされています。

そこで今回は『耐震性能(木造戸建て)とは何か?』について解説をしたいと思います

■中古戸建住宅購入時に把握しておきたい、耐震性能(木造戸建て)とは何か?

現在、一般的に耐震性能について、何を基準に耐震のルールが出来ているかというと、一般財団法人日本建築防災協会が発行している『木造住宅と耐震診断と補強方法』というマニュアル本に則っています。耐震診断の方法は「一般診断法」と「精密診断法」の2種類があります。両方を見比べ、「精密診断法」を希望される消費者が多いのですが、「精密診断法」は内装材や外装材の引きはがしを伴い、その復旧に費用が掛かるなど、依頼者であるお客様の負担が大きいことから、基本的には耐震診断は「一般診断法」で実施する場合が多いです。

■中古住宅購入時に把握しておきたい、3つの耐震性能について

ちなみに、耐震性能は下記3つのポイントで決まると言われます。

・壁の強さ(壁量)
・壁の配置(バランス)
・劣化度

耐震診断では、この3つのポイントを総合的に評価し、現行の耐震基準と比べて、どのくらいの耐震性能を持った建物であるかを評点で表します。この評点が1.0以上であれば「耐震性が確保された建物」と判断できます。一方、1.0未満の建物であった場合は「耐震改修が必要な建物」となります。もし中古住宅購入時に1.0未満の建物であった場合は、何らかの補強対策を行っていただく事をおススメ致します。ちなみに、この1.0とは大地震(震度6強クラス)で倒壊するかどうかを基準に、評点を4段階に分けて判定し、「一応倒壊しない」レベルとなります。参考までに、この4段階の評点を下記に表します。

評点:1.5以上 ⇒ 倒壊しない
評点:1.0~1.5未満 ⇒ 一応倒壊しない
評点:0.7~1.0未満 ⇒ 倒壊する可能性がある
評点:0.7未満 ⇒ 倒壊する可能性が高い

耐震補強工事とは、上記3つのポイントである部分の改善を行う事を前提に進んでいきます。

※中古住宅購入時には耐震性の確保が出来ているかどうかを気にされる方が多い為、ぜひ、不動産購入時には専門家のインスペクション(建物状況調査)を受診される事をおススメ致します。

過去には下記のような耐震補強工事を行った方の記事もございますので、今後の住宅購入の参考にお役立て下さい。

https://smile.re-agent.info/blog/?p=254(リフォームは最小限に! 耐震改修+劣化改修で 安心して暮らせる我が家を実現)

https://smile.re-agent.info/blog/?p=162(耐震補強はもちろん外壁塗装など家を長持ちさせるリフォームを重視)
https://smile.re-agent.info/blog/?p=6429(耐震を中心にリフォームを行い各種補助制度をフル活用)
https://smile.re-agent.info/blog/?p=4204(壁補強1カ所と劣化改修だけで 耐震基準をクリア)
https://smile.re-agent.info/blog/?p=3163(築43年の一戸建てを思い通りにリノベーション)

法人営業部 犬木 裕

夏の怖い結露の話前のページ

住宅ローン|銀行、保証会社、不動産業者の関係次のページ

ピックアップ記事

  1. 住宅購入は不安でいっぱい
  2. 住宅購入と 生涯の資金計画
  3. 買ってはいけない物件を自分でチェック
  4. 危険な場所は 地形図で見分ける
  5. 立地適正化計画をご存知ですか?

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    その中央線がまっすぐな理由…ご存じですか?

    東京の路線の中でも住みたい沿線トップ3に入る中央線。沿線の中で…

  2. 不動産取引ガイド

    デザイナーズ照明・家具・形もお値段もさまざまでした。

    先日、インテリアショップに立ち寄ったときに自分の部屋と同じ照明がまった…

  3. 不動産取引ガイド

    売主居住中の物件は、売主様に直接確認できる絶好の機会。

    エージェントの中田です。中古物件を売却しているケースでは、売り主様…

  4. 不動産取引ガイド

    物件探しの初期段階で行うべき、住宅ローン事前審査について!審査のタイミングをご存知ですか?!

    マイホームの購入を検討している方の中には、「自分がいくら住宅ローンで借…

  5. 不動産取引ガイド

    『定期借地権付きマンション』のメリット・デメリット

    物件探しをしていたら、「うん?この立地でこの価格って安いんでは・・」と…

  6. 不動産取引ガイド

    認知症と不動産管理:家族が知るべき法的・実践的対応策

    特別養護老人ホームの入居者待ちや老々介護の問題など、高齢化に関連する様…

  1. 不動産取引ガイド

    検査済証がない物件ってどうなの?
  2. 不動産取引ガイド

    せっかく購入した家を大切に!!
  3. 不動産取引ガイド

    誰だって間違える
  4. 不動産取引ガイド

    国立西洋美術館 世界文化遺産に決定!
  5. 不動産取引ガイド

    マンション購入時に共用部の地震保険の加入状況を確認していますか?
PAGE TOP