不動産取引ガイド

夏の怖い結露の話

私を含め家族の大半がなんらしかのアレルギーを持っています。
結露は、喘息・アレルギーの原因となる「カビ」、「ダニ」を発生させます。

梅雨時期は試行錯誤しながら結露対策追われていましたが実は夏も結露が発生する事をご存知でしょうか。

結露が生じる仕組みについて

湿り空気の温度を下げていくと相対湿度が上昇していく、やがて水蒸気量が飽和状態に達します。この温度を露点温度といいこれを過ぎてさらに温度を下げていくと、余った水蒸気が凝縮して水滴になります。これが結露発生の仕組みです。

夏型結露とは

近年高気密の住宅とエアコンの普及により、夏においても結露が発生しています。
一般的に夏型結露は、家の中で起きる結露ではなく、住宅の基礎部分や壁の中で結露を起こして木材を濡らします。木造建築は結露することにより腐り、構造上の耐力をなくする他、害虫の発生など問題が生じさせます。
夏型結露が認識されにくのは、何といっても窓ガラスに結露が発生しない為目に付きにくいからです。

夏型結露の特長は、壁の中や基礎上の木造の床組みの中で発生します。夏の冷房時に、高温多湿の外気が壁の室内側で冷やされて結露することで、木造の壁の軸組や床下の床組みに結露が発生します。

夏は、冬に比べて室内と室外の温度差が小さいので、冬の結露に比べると結露の量は小さく、夏の結露をどの程度問題にするのかについては、専門家の間でも意見が分かれるところです。ただし、近年の猛暑の影響で夏季の室内外の温度差が大きくなっているので、以前に比べて、夏型結露のリスクは大きくなっているそうです。

夏の結露が厄介なのは、目に見えないところに生じるということです。冬の結露の多くは、室内のサッシ周り等の目に見えるところで生じます。それに対して夏の結露は、外気の暑い湿った空気が室内の冷房された壁面に触れて生じるため、壁の中の見えないところで生じるということです。そのため、夏の結露については、なかなか気づきにくいのです。

そのため結露対策で最も重要なのは、部屋の換気になります。

2003年7月1日の建築基準法の改正で、1時間当たり0.5回の室内換気を実現する24時間換気システムが義務付けられています。
24時間換気システムは、シックハウス対策面からも設置が義務付けられたものです。空気の汚れには、ホルムアルデヒドや揮発性有機化合物の他に、湿気や、湿気から発生しやすいダニ、カビなども含まれているからです。

これからの住まいづくりにおいては、夏型結露対策も重要であることをご理解いただければと思います。

リニュアル仲介、渡辺でした。。

住宅ローンと個人信用情報機関情の関係前のページ

中古戸建住宅購入時に把握しておきたい、耐震性能(木造戸建て)+実例紹介!次のページ

ピックアップ記事

  1. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  2. 買ってはいけない物件を自分でチェック
  3. 土地価格の相場を知る方法
  4. 住宅購入と 生涯の資金計画
  5. 危険な場所は 地形図で見分ける

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    不動産購入時に把握したい『火災保険』の補償範囲とは?!

    不動産購入をご検討いただいている方にぜひ、把握をしておいて欲しい『火災…

  2. 不動産取引ガイド

    猫と暮らす住まいづくり

    今日2月22日は猫の日です。猫や犬は、大切な家族であり、人生を共に…

  3. 不動産取引ガイド

    耐震基準適合証明書と住宅ローン減税 【2×4の場合】

    建物の状況別の対応シリーズです。同じ木造住宅でも2×4工法の住…

  4. 不動産取引ガイド

    空き家活用、中古住宅流通へ 耐震補強などを要件にして、金利優遇幅が広がる?!

    1月19日(日)の日本経済新聞の朝刊に、『中古住宅流通へ 金利優遇広げ…

  5. 不動産取引ガイド

    住居表示と地番、実はまったく違うものなのです。

    お客様から「地番と住所(住居表示)って違うんですか?」というご質問を受…

  6. マンション

    資産価値にも影響を及ぼす、マンション管理組合が機能不全?!

    マンションの建物や敷地、エレベーターなどの共用施設は、マンションの区分…

  1. 不動産取引ガイド

    ますます不動産関係の情報がオープンになる時代。マンション情報紹介サイトを開設(東…
  2. 不動産取引ガイド

    住居表示と地番、実はまったく違うものなのです。
  3. 不動産取引ガイド

    賃借権と地上権の違い
  4. 不動産取引ガイド

    不動産購入の流れとスケジュール感:初めてでも安心して進められる完全ガイド
  5. 不動産取引ガイド

    地震活性期に入った日本、地震保険で被災直後の支えを!
PAGE TOP