お金・ローン・税金

「贈与」以外の親からの援助 注意点

住宅を取得する際に、親から資金の援助を受ける場合、他の兄弟との関係などから贈与扱いにできないときは、親からの借り入れとして返済を行う方法や住宅を親との共有名義にするという方法があることを理解しましょう。

【1】 親からの借り入れとする場合

親から住宅資金の借り入れを行う場合、手続きを誤ると、その借入金が贈与とみなされ、贈与税の課税対象となる場合があります。贈与税の課税対象とみなされないためには、税務署が正式な金銭貸借関係であると認めるような金銭消費貸借契約書あるいは借用書の作成、返済能力があると認められる借入金額であること、実際に返済していることを証明できる支払い方法をとること(例えば、金融機関からの振り込みを行うこと)などが必要となります。

【2】 住宅を親との共有名義にする場合

共有とは、住宅を購入する際に、親と自分が負担した資金額に応じて、住宅を共同で所有することをいいます。住宅の所有権を登記する場合に、それぞれの資金額に応じた割合で共有登記を行います。この方法によれば、贈与税の課税対象とはなりませんが、住宅を売却する場合には共有者全員の承諾を得る必要があり、売却が若干難しくなる場合もあります。
相続が発生した場合に親の持ち分を相続することについて他の相続人からの承諾を得られなければ、遺産分割がスムーズに行われないケースもあります。親の持ち分を自分が相続できるように、公正証書遺言を作成するとよいでしょう。

※公正証書遺言とは、遺言者が公証人に伝えた遺言内容を、公証人が公正証書として作成する遺言をいいます。

2019年11月 フラット35金利のご案内前のページ

建物にとって命取りは雨漏りです!次のページ

ピックアップ記事

  1. その家は人口減少した将来でも売ることができる家ですか?
  2. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  3. 買ってはいけない物件を自分でチェック
  4. 土地価格の相場を知る方法
  5. 立地適正化計画をご存知ですか?

関連記事

  1. お金・ローン・税金

    2020年7月 フラット35金利のご案内

    2020年7月のフラット35金利は、20年以下が1.03%、21年以上…

  2. お金・ローン・税金

    住宅ローン減税の落とし穴 ~耐火建築物の見極め方~

    住宅ローン減税や、贈与税の非課税枠の利用などの要件に、建物の「築年数」…

  3. お金・ローン・税金

    史上空前の低金利で“もはや逆ザヤ状態”住宅ローンは借りた方が得!?

    今日は資金計画の話しです。お客様からのご相談があり、実際にお送りした資…

  4. お金・ローン・税金

    “ヴィンテージマンション”は資金調達に難有

    ここ数年で“ヴィンテージマンション”という言葉を耳にするようになりまし…

  5. お金・ローン・税金

    住宅ローン控除を受けるための確定申告の方法

    家を買って住宅ローン控除を受ける場合、また一定要件に合うリフォームをし…

  1. 不動産取引ガイド

    安心の住宅購入の為には建物状況調査(インスペクション) は必要なのか?!
  2. 不動産取引ガイド

    建物の天井裏を点検できるロボットが開発されました。
  3. 不動産取引ガイド

    不動産購入前に気に掛けたい3つのこと <Part(1)>
  4. 不動産取引ガイド

    うちの実家はこの先どうなるの?
  5. 不動産取引ガイド

    自宅の住宅ローン控除確定申告
PAGE TOP