不動産取引ガイド

お住まい購入に必要な「老後に備えた住替え」という視点

先日、世帯主の年齢が50歳以上の「シニアカップル世帯」で新築マンションを購入した世帯の約75%が、「二次取得以上(住まいの購入経験が2回目以上)」だった、という調査報告がありました。

購入理由には、「もっと生活に便利なところに住みたかった」、「もっと駅に近いところに住みたかった」というものが上位にランクインしたようです。

お住い探しでよくご相談を受けるケースとして、ご結婚やご出産など家族が増えるタイミングで自宅が手狭になり、マンションや戸建ての購入を検討される、というケースがあります。

このパターンですと、建物の「広さ」や「間取り」が大きな検討ポイントになり、予算との兼ね合いで「駅からの利便性」はやや優先度が下がる傾向にあります。

一方で、お子様たちが独立していき、ご夫婦二人だけといった生活になると、使わない部屋が出てきたり、掃除の手間、駅までの遠さなどがストレスになってくるようになります。

また戸建の場合ですと、室内での階段の上り下りが苦痛、といった声も聞きます。

こうした事情もあり、資産に余裕がある方は、駅近で手頃な間取りのマンション住替えを検討する、というケースが多いようです。

ここでいう、「資産に余裕がある方」というのは、預貯金が豊富にあることではありません。

既にお持ちの不動産がある場合、その不動産が資産価値を持っている状態も含みます。

つまり「売れる不動産」を持っている方です。

現役当時に4000万円のマンションを購入した方が、50歳になってそのマンションを売ろうとしたとき、売却査定価格が仮に3000万円に値下がりしていたとしても、残りの住宅ローンが1000万円程度であれば、2000万円は手元に残ります。

2000万円の頭金があれば、ある程度余裕をもったお住まい探しも可能となります。

お住い探しに大切なのは、「将来売れる物件かどうか」という見極めと「オーバーローンにならないか(売却価格より住宅ローンの残債が大きくなってしまうか)」の2点になります。

最近の住宅ローンの商品は、物件価格以外に諸費用なども融資をしてくれるものも多くありますが、長い目で見た資金計画を考えると、ある程度頭金を貯めたうえでの、余裕をもった住宅購入が理想になるのではないでしょうか。

ただ、現在の「超低金利」は住宅購入をするうえでの強力な追い風であることも事実です。

数パーセントの金利で、総支払額は大きく変わります。

金利が低い今は、トータルでみたライフプラン、資金計画を立て易い状況にあると言えます。

お住い探しを検討されている方は、「お住いの資産価値」や「資金計画」なども視野に入れてお考えいただきたいと思います。

内水氾濫・外水氾濫をご存知ですか?!不動産購入時に知っておきたい情報について前のページ

不動産売買における「手付金」とは次のページ

ピックアップ記事

  1. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  2. 住宅購入と 生涯の資金計画
  3. 買ってはいけない物件を自分でチェック
  4. 危険な場所は 地形図で見分ける
  5. その家は人口減少した将来でも売ることができる家ですか?

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    理想のマイホームを手に入れるための鉄則

    物件選びより先に「住宅ローン事前審査」を完了させるべき7大メリット…

  2. 不動産取引ガイド

    資産価値維持のための遺言書作成

    今回ご相談いただいたお客様は、お父様がお亡くなりになり、お母様が施設に…

  3. 不動産取引ガイド

    海外赴任者 帰任に備えた日本の家探し 12 【ローン正式審査~決済編 1/6】

    「海外赴任者 帰任に備えた日本の家探し」シリーズ。前回の記事で売買契約…

  4. 不動産取引ガイド

    不動産取引は非対面になるのか

    先日も不動産の引渡決済がありましたが、年度末の銀行で2時間近い時間がか…

  5. お金・ローン・税金

    【必見】10月1日からフラット35Sの金利引き下げ幅が変更となりました…

    フラット35Sは、質の高い住宅を取得したことにより、金利を10年間もし…

  1. 不動産取引ガイド

    建物インスペクションとはどのような業務?
  2. 不動産取引ガイド

    中古マンションの購入時に「修繕積立金」をチェックする?!
  3. 不動産取引ガイド

    平成12年5月以前の木造住宅 90%超の住宅が耐震性不足!?
  4. 不動産取引ガイド

    住宅ローン減税 Q&A
  5. お金・ローン・税金

    家を買う時に必要な費用と税金
PAGE TOP