不動産取引ガイド

住宅購入後に賃貸不動産の購入を考えている方はご注意下さい!

■ 住宅購入後に賃貸不動産の購入、「少し待って・・・」

新型コロナウイルスの影響により、テナントビルやマンションなど賃貸不動産を活用した相続税対策等に逆風が吹いているようです。賃貸不動産は相続税を算出する際の財産評価額を減らせるため多額の借り入れをして物件を取得する富裕層は多いと言います。弊社でもご自宅を購入後、賃貸不動産を購入される方もいますので、本日の記事が今後の参考にお役立ていただければ幸いです。

最近では新型コロナの感染拡大でテナントビルを中心に賃料収入が大幅に減少しているようです。誰もが生き残りを掛け、賃料の減額交渉などを行い、事業を継続させる事を優先する為、毎月の賃料を不動産オーナー自身のローン返済にあてられている方は、そのローン返済が出来ないといったケースも増えているようです。現状は預貯金のある方は、何とか貯蓄を切り崩し、支払いにあてられているようですが、このコロナが長期化する事により、より一層ローン返済にも影響が出てきそうです。

■ なぜ、賃貸不動産を建設したがるのか?!

ちなみに東京都区部で200平方メートルの土地に賃貸不動産を建設し、仮に合計2億円かかった例でシミュレーションしてみたいと思います。相続が発生すると、土地の評価額は建物に入居者がいて利用が制限されるとの理由から一定比率下げられます。貸付事業用の宅地は面積200平方メートルまでなら通常、「小規模宅地の特例」の対象となるので土地の評価額はさらに半分になります。

建物はまず建築費に一定比率をかけて固定資産税評価額を算出し、借家権の割合(全国で一律30%)を差し引く事ができます。土地と建物の評価額は計7048万円になり、2億円の現預金を相続する場合に比べ約65%程度減らすことができるようになります。その為、住宅購入後に、資産圧縮が出来る賃貸不動産を活用を検討される方がいます。

昨年のスルガ銀行の投資用不動産への不正融資や賃貸不動産大手のレオパレス21などの施工不良問題を受けて、銀行が大幅に融資を絞り込んだ影響により、ゼロから建設する賃貸不動産はピーク時に比べると2割程度減っているようです。また、さらに見逃せないのが供給過剰という現状です。多くの富裕層が賃貸不動産に走り、各地に賃貸物件が乱立しました。立地の良くないところは都市部、地方に限らず空室率の上昇に見舞われ、そこへ想定外のコロナショックが発生し、景気は急速に冷え込んでいます。

■ コロナの影響を考慮した賃貸不動産とは?!

今後のカギを握るのはやはり賃料の動向となります。飲食、衣料品、スポーツジムといった消費者に直結する業種向けのテナントビルは収益環境が厳しいとの声が多く、またテレワークの普及により、オフィススペースの減少により、毎月の固定費の圧縮の動きは今後、加速していきます。

そのような状況ではありますが、「誰もが欲するエリアや駅近物件」などは今後もニーズがあると思いますので、住宅購入後に賃貸不動産の購入を考えている方はぜひ、そのような「立地」に重きを置いた購入をご検討ください。

地価はここ10年間で下落から上昇に転じ、2020年は商業地で前年比3.1%、住宅地で0.8%上昇しました。収益力が低下する土地は相対的に価値が減少するようです。地価が下落すれば、相続税の納税資金が必要になった場合に不動産の売却が難航する懸念もあり、住宅購入後に賃貸不動産の購入を考えていた方は、ご自宅の売却も必要となるケースも考えられます。ぜひ、今後の参考にお役立てください。

法人営業部 犬木 裕

適材適所の収納術前のページ

不動産売却時にかかる「譲渡所得税」の注意点次のページ

ピックアップ記事

  1. 立地適正化計画をご存知ですか?
  2. 住宅購入と 生涯の資金計画
  3. 土地価格の相場を知る方法
  4. 危険な場所は 地形図で見分ける
  5. 住宅購入は不安でいっぱい

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    東日本大震災から10年

    2011年3月11日に発生した東日本大震災は、津波や原発事故など、かつ…

  2. 不動産取引ガイド

    建物インスペクションとはどのような業務?

    おはようございます。リニュアル仲介の渡辺です。中古住宅購入には…

  3. 不動産取引ガイド

    不動産テックツールをフル活用しましょう!不動産業界で起こっている第四次産業革命!

    第四次産業革命とは産業革命の第四段階を表現するために用いられる言葉です…

  4. 不動産取引ガイド

    区画整理事業で生み出される「保留地」とは

    今回お客様からご相談を受けた土地をお調べしてみると、区画整理事業地内の…

  5. 不動産取引ガイド

    米国の不動産エージェントから学ぶ、信頼のおける不動産事業者とは?!

    米国では不動産エージェントに相談しながら、不動産購入をされる方が多いと…

  6. かし保険

    既存住宅売買瑕疵保険を活用しましょう

    既存住宅売買瑕疵保険は消費者保護が目的の制度です。特に戸建て住宅の場合…

  1. お金・ローン・税金

    住宅ローン金利が下がってます!
  2. マンション

    不全浮遊の限界マンション
  3. お金・ローン・税金

    親から資金援助をしてもらい住宅購入する場合の注意点
  4. 不動産取引ガイド

    相続登記の抜け道!?
  5. お金・ローン・税金

    耐震基準適合証明書は引渡し前に!
PAGE TOP