不動産取引ガイド

中古住宅購入なら利用したい、国の支援制度

中古物件を購入する場合、住宅ローン減税や補助金などの支援制度がいくつかありますが、「グリーン住宅ポイント制度」というものもご存じでしょうか?

こちらは、以前の「住宅エコポイント」という制度と似ていますが、グリーン社会の実現のため、断熱性の高い住宅やエコ住宅設備などを購入する方、リフォームする方に最大100万ポイントを付与する、という制度です。

新型コロナウイルス感染症の影響により落ち込んだ経済の回復を図る、という目的もあります。

取得したポイントは、対象商品との交換に利用できるようになる予定です(現在、交換対象商品については選定中です)。

性能の高い注文住宅や新築住宅の購入だけではなく、中古住宅の購入や所有物件のリフォームにも利用できる制度です。

概要をピックアップして解説してみます。

高い省エネ性能等を有する新築住宅

新築住宅の購入の場合には、「省エネ性能」がポイント付与の決め手になります。

「認定長期優良住宅」や「認定低炭素建物」、「ZEH」に対応した住宅などの購入の際には利用ができます。

空き家住宅の解消や、災害区域からの避難

既存住宅(中古住宅)を購入する場合には、次のどれかに該当する必要があります。

①空き家バンクに登録された住宅の購入
「空き家バンク」に登録されている住宅のうち、制度対象となっている住宅を購入した場合です。

②東京圏からの移住
東京、埼玉、千葉、神奈川から、それ以外の地域へ移住するために住宅を購入する方が対象となります。

③災害リスクの高い区域からの移住
土砂災害特別警戒区域などからの移住のために住宅を購入する方が対象です。

④住宅を取り壊して購入する方

こちらの既存住宅購入の場合にグリーン住宅ポイント制度を利用するには、建物の新築年月日が「平成元年12月14日」以前であるものに限られます。

建物性能を向上させるリフォーム

外壁や屋根、扉などの断熱改修工事をした場合や、耐震改修工事、エコ住宅設備の設置などをした場合にも、グリーン住宅ポイント制度を利用することができます。

制度を利用するためには工事の内容にも条件がありますので注意が必要です。

グリーン住宅ポイントの申請は、購入後・リフォーム完工後に行うことになります。

申請の際には、集めなければならない書類や、申請専用の書式などもございます。

手続きが複雑になってしまう部分もありますが、利用することのメリットも大きいので、ぜひ利用を検討したい制度です。

減税や補助金の情報も見逃さない!

減税や補助金などは、年度の変わり目などに新しい制度が発表されることや、制度自体が変更されることがあります。

利用できるかどうかで、100万円単位でのメリットが出てくるケースもあります。

こうした情報も、ぜひ逃さずに利用したいですね。

最近の住宅展示場の変化前のページ

<コロナ禍の不動産購入知識> 「ベランダカフェ」という言葉をご存知ですか?次のページ

ピックアップ記事

  1. 住宅購入と 生涯の資金計画
  2. 土地価格の相場を知る方法
  3. 立地適正化計画をご存知ですか?
  4. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  5. 危険な場所は 地形図で見分ける

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    住宅購入時に把握しておきたい仏壇の向きについて

    仏壇を持っている方の場合、引っ越しや住宅購入時に置かれる向きを気にされ…

  2. 不動産取引ガイド

    FPシリーズ1シングル女性のマンション購入

    雑誌の記事で役に立ちそうな情報がありましたのでご紹介したいと思います。…

  3. お金・ローン・税金

    中古住宅のローン控除利用。物件選びの内見時から注意を向けましょう。≪マンション編≫

    築25年(非耐火構造の場合は20年)を超えても、既存住宅瑕疵(かし)保…

  4. 不動産取引ガイド

    認知症と不動産管理:家族が知るべき法的・実践的対応策

    特別養護老人ホームの入居者待ちや老々介護の問題など、高齢化に関連する様…

  5. 不動産取引ガイド

    インスペクション(建物調査)普及へ 中小事業者に機運高まる?!

    先日、住宅新報社の記事に表題の記事が出ていました。http://w…

  6. 不動産取引ガイド

    不動産購入前に把握したい7つの建物構造について

    不動産購入前にはどのような建物構造かを把握することは重要です。そこで今…

  1. 不動産取引ガイド

    古いマンションを購入したらどうなるのか
  2. 不動産取引ガイド

    日本家屋の古さに価値⁉
  3. お金・ローン・税金

    住宅ローンを組む際に、適用金利だけで判断していませんか?
  4. 不動産取引ガイド

    狭小地を購入するデメリットは何か
  5. 不動産取引ガイド

    信頼できるパートナー選び
PAGE TOP