不動産取引ガイド

連帯債務者の団信

フラット35でも住宅ローンを組む際に団体信用生命保険(団信)に加入される方がほとんどかと思います。
団信とは何なのかは既にご存知の方も多いかとは思いますが、ここで改めてご説明しておきます。

【団体信用生命保険とは】
団体信用生命保険(団信)は、債権者である銀行等を保険契約者および保険金受取人、銀行等から融資を受けている債務者(住宅ローン利用者)を被保険者とする保険契約です。

住宅ローン利用者が死亡または所定の高度障害状態になったとき、生命保険会社が債務残高相当分の保険金を保険金受取人である銀行等に支払い、銀行等はその保険金を債務の返済に充当します。
死亡保障、高度障害保障に加えて、がんによる所定の状態や3大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)による所定の状態を保障するタイプもあります。

住宅ローンの利用者が、団信に加入していない場合、万が一のことが起こったら、残された家族は住宅ローンの残債に追われて暮らさなければならなくなります。万一の際も安心して家族が住み続けるために、団信は欠かせない存在と言えます。

主債務者が団信を組む場合、金利が不加入時より+0.2%金利が上がることになります。
ちなみに三大疾病付にした場合、更に+0.24%上乗せとなります。

金利が上乗せとなるので、住宅ローンを組む際にはご自身の健康状態も考えて組まれる事をおすすめいたします。
※健康上の理由その他の事情で加入されない場合でも【フラット35】はご利用いただけますが、団体信用生命保険の不加入を推奨するものではありませんので、ご注意ください。

連帯債務者がいる場合

住宅ローンを組む方が債務者お一人の場合は上記の内容でご検討いただくと良いのですが、連帯債務者がいた場合についてもご説明いたします。
【連帯債務者とは】
連帯債務者は、ローン申込人(主債務者)と連名で契約することになり、同じ債務を負う立場となります。 住宅は共有名義となり、各々の持ち分に合わせて住宅ローン控除やすまい給付金をそれぞれで受けることができます。 一方、連帯保証人は、ローン申込人が債務者となり、その債務を保証する立場となります。

連帯債務者も住宅ローンを組まれている場合ですが、主債務者と連帯債務者の両方が団信に加入する場合、デュエット(夫婦連生団信)といって更に+0.18%の金利上乗せとなります。ですので、合計で+0.38%の上乗せとなります。
ですが、上記のデュエットは普通団信のみとなり、仮に主債務者の方が三大疾病付の団信に加入される場合は、連帯債務者は三大疾病の団信はもちろんですが普通団信にも加入は出来なくなってしまいます。

このように団体信用生命(団信)だけでも上記のように選択内容が多数ありますが、それ以外にも色々と選択する内容があります。
全疾病特約付団信・50%保障がん団信・100%保障がん団信を選択される場合や、支払方法でも分割保証料が可能だったりと、団信をどうするかは契約者と連帯債務者のご条件にもよりますが、ご自身が将来困ることのないように住宅ローンの契約時にしっかりと事前に内容を把握してご検討いただくと良いかと思います。
御不明な点等ございましたら、お気軽にお問合せください。

間取りを変更できる家前のページ

交渉する時は何がポイントになるのか?事前に把握しておこう!次のページ

ピックアップ記事

  1. 住宅購入は不安でいっぱい
  2. 買ってはいけない物件を自分でチェック
  3. 住宅購入と 生涯の資金計画
  4. その家は人口減少した将来でも売ることができる家ですか?
  5. 立地適正化計画をご存知ですか?

関連記事

  1. お金

    住宅のメンテナンスに適切な時期や修繕費用の目安は?

    住宅のメンテナンス、ちゃんと考えていますか?メンテナンス次第では家…

  2. 不動産取引ガイド

    住宅購入は新築派?それとも中古派?

    欧米では、住宅流通に占める中古住宅の割合が約8割といわれています。…

  3. 不動産取引ガイド

    最近の住宅の窓!

    最近、新築住宅の窓が少ないまたは小さいと感じた事はありませんか?…

  4. 不動産取引ガイド

    住宅の内装壁の種類

    住宅の内装壁の話です。日本では、古くは湿式と呼ばれる塗り壁が一…

  5. 不動産取引ガイド

    リフォームした場合にも登記が必要?

    一般的に、お住まいの売買や相続が発生した際には、登記の名義人を変更する…

  1. お金・ローン・税金

    2021年7月 フラット35金利のご案内
  2. 不動産取引ガイド

    火災保険の基礎知識 知っておきたいポイント(その4)
  3. 不動産取引ガイド

    優先順位について
  4. 不動産取引ガイド

    中古戸建てを購入する際のリフォームの優先順位
  5. 不動産取引ガイド

    年月が経つと書類は紛失している事も…
PAGE TOP