不動産取引ガイド

普段あまり目にしない謄本について

売買契約が無事に終了し、代金の授受が終わると、買主の土地所有権を保全するために、登記を行う必要があります。

売主と買主との間で売買契約が交わされた場合、登記しなくても、売主と買主の間では、この売買契約は法律上有効となります。しかし、買主は売買によって売主から土地を取得したことを登記しなければ、法律上、売主以外の第三者に対して自分が所有者であることを主張することが出来ません。
したがって、こうした事態を避けるために、買主は代金の支払い後遅滞なく、登記所に所有権移転登記の申請をする必要があります。

具体的には、売買代金から手付金を差し引いた残代金を支払う時に、売主から所有権移転登記をすることになりますが、登記の申請をするためには必要な事項を記載した申請書とその添付書類を登記所に提出しなければなりません。申請書は、自分で作成して提出することも出来ますが、所有権移転は保存等の権利の登記の申請書については、通常は司法書士に依頼する事になります。

また、建物を新築した場合に必要な表題登記については土地家屋調査士に依頼するのが通常です。表題登記には登録免許税はかかりませんが、新築後1ヶ月以内には表題登記をしなければなりません。

登記手続きが完了しますと、登記識別情報を受け取ることになります。これは、以前の権利証にあたるもので、12桁の番号が記載されています。番号の部分に目隠しシールが貼られた登記識別情報は、次に登記をする際に必要な書類なので、シールをはがさずに大切に保管しておかなければなりません。

なお、きちんと登記されているかどうかを確認するため、登記手続き完了後に登記事項証明書を取っておくと良いかと思います。

また、不動産登記は土地や建物の所在、面積のほか、所有者の住所・氏名などを一般に公開することにより、権利関係などの状況が誰にでもわかるようにし、取引の安全と円滑をはかる役割を果たしています。
登記記録には表題部と権利部があり、土地は1個ごとに、建物は1個ごとに区分して作成されています。

【表題部】

表題部には、土地の場合は、所在・地番・地目(土地の面積)などが、建物の場合には、所在・地番・家屋番号・構造・床面積などが記録されています。

【権利部】

権利部には、その不動産についての権利に関する内容が表示されており、甲区と乙区に区分されています。

甲区には、その不動産の所有者に関する事項は記録されており、過去から現在までの所有者や、いつ、どんな原因で所有者が移転したのかが順を追ってわかるようになっています。一方、乙区には、抵当権、地上権、地役権など、その不動産についての所有者以外の権利に関する事項が記載されていますが、所有者以外の権利の登記がない場合には、乙区はなく、その不動産の登記記録は甲区までとなります。

登記記録の全部または一部を証明した書面を登記事項証明書、登記事項の概要を記載した書面を登記事項要約書といいます。これらの書面は、所定の請求書を登記所に提出すると、誰でも交付を受けることができます。
また、法務局ホームページ「登記情報サービス」からも閲覧が出来ます。
(登記事項証明書は、以前の登記簿の謄本・抄本と同じ内容のものです。)

土地の売買契約を行う前には、必ず登記記録を確認する事が大切です。
売主と所有者が同じかどうか、抵当権がついていないか、数年間に何度も売却されているような問題のある土地・建物かどうか、などはすべて登記記録で確認ができます。
ただし、不動産の権利に関する登記は申請を義務付けられていないため、登記内容と実態が必ずしも一致しているわけではないことに注意しなければなりません。

普段目にする事のない書類ですので、何の為に必要なのかという事を知っていると書類の内容も自ずとわかってくるものかと思います。
参考にしてみてください。

住みやすい家の特徴について前のページ

気になるマンションは「買いたいマンション登録」を次のページ

ピックアップ記事

  1. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  2. 買ってはいけない物件を自分でチェック
  3. 土地価格の相場を知る方法
  4. 立地適正化計画をご存知ですか?
  5. 住宅購入と 生涯の資金計画

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    住宅性能表示制度について

    住宅性能表示制度は良質な住宅を安心して取得できる市場を形成するためにつ…

  2. 不動産取引ガイド

    法的リスク?何に注意すべきか

    不動産の購入時には注意しておかなければリスクを負う事もゼロではないので…

  3. お金・ローン・税金

    住宅ローン減税は、確定申告が必要です!

    いよいよ今年の確定申告の期間が始まります。住宅を購入された皆様…

  4. 不動産取引ガイド

    ペットと心地よく暮らす

    ペット共に暮らすことで、時には暮らしの中の大切なものを傷つけたり、汚し…

  5. 不動産取引ガイド

    「謄本」「抄本」その違い、ご存じですか?

    不動産購入等の手続きの際に必要となる書類に、登記簿「謄本」や戸籍「抄本…

  1. 不動産取引ガイド

    耐水害住宅をご存じですか!
  2. お金・ローン・税金

    住宅ローンは借りられる金額で融資を受けると思わぬ落とし穴があるのでお気を付けくだ…
  3. 不動産取引ガイド

    契約不適合責任とは?住宅購入で注意すべき重要ポイント
  4. デザイン

    「彩り」の住まい こだわりが随所に光るまるでカフェのようなくつろぎの空間
  5. 不動産取引ガイド

    海外赴任者 帰任に備えた日本の家探し 8 【事前準備~売買契約締結 編 6/9】…
PAGE TOP