不動産取引ガイド

2世帯住宅への憧れ(ただし親世代限定)

時代を象徴する庶民の憧れのアイテムがあります。
古くは3種の神器(テレビ、冷蔵庫、洗濯機)、 バブル期の郊外住宅地のマイホーム、高級車、
最近だと壁掛けの大型液晶テレビとか、都市型タワーマンションなんかでしょうか。

最近、2世帯住宅のCMよく見かけませんか?
2世帯住宅はシルバー世代の憧れの象徴です。
広い家で、孫達に囲まれて、優雅に余生を送る…。
しかしそれは「幻」でしかないのが事実です。

第一に、同居を期待している子どもが家を持っているとアウトです。
(そもそも子どもが地元にいなければ論外です)
第二に、子どもが同居することが一般的ではありません。
第三に、2世帯住宅を建てられるほどの広い土地は、子どもの通勤圏内には見つかりません。

そもそも当のご自身が憧れのマイホームを実現して、
核家族で嫁姑問題もなく快適に暮らしたのに、
自分の老後は子どもや孫に面倒見てもらおうなんて虫のいい話ですよね、
と子ども世代の私(アラフォーです)は思います。

じゃあなぜ2世帯住宅なのか?

答えは簡単で、子ども世代が家を新築できなくなっているからです。
若者世代の平均年収は20年前と比べて200万円も下がっていて、
ハウスメーカーの新築一戸建てなんてとてもじゃないけど手が出ない、というのが実情です。
だからといってハウスメーカーも仕事をしないわけには行きませんから、考えたのが2世帯住宅。
子供だけではお金が足りないから、親と一緒に払いましょう。魂胆見え見えです。

くれぐれもハウスメーカーの甘言に惑わされないよう、親の老後もしっかり考えましょう。
ご自身の収入が足りないから2世帯住宅は非常に危険です。
ちなみに私は2世帯住宅、3世代同居は賛成派です。
親世代に子育てを手伝ってもらって、自分たち夫婦は2人馬力で稼ぐ。実に理想的です。
ただし、「資産価値が維持できる立地で実現できるのならば」という条件が付きます。
都心部にはなかなかないですよね。だから「幻」なんです。
今のところ2世帯住宅は庶民にとっては単なる象徴でしかありません。

生活の価値観が変遷する中、生活の真ん中にある住宅を固定してしまうのは選択肢を自ら狭めている行為です。
資産になる住宅購入をしていれば、必要になれば家を資産化できるので、選択肢が広がります。

自分達世代だけを考えて家を買うのはひと昔前の価値観です。
古い価値観に惑わされないよう、住宅の買い方に気をつけたいものです。

リニュアル仲介の稲瀬でした。

広さと価格がバランスした好物件風通しの良い気持ち良い住空間を実現前のページ

浮世絵で知る!不動産のリセールバリューとハザードリスク。次のページ

ピックアップ記事

  1. 危険な場所は 地形図で見分ける
  2. 住宅購入と 生涯の資金計画
  3. その家は人口減少した将来でも売ることができる家ですか?
  4. 立地適正化計画をご存知ですか?
  5. 土地価格の相場を知る方法

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    宅建業法改正法案が閣議決定 インスペクションの普及前進?!

    政府はこのほど、宅地建物取引業法の一部改正法案を閣議決定しました。…

  2. 不動産取引ガイド

    ChatGPTを活用して建築構造の解説を調査!W造、S造、RC造…編

    最近、話題となっているChatGPTを活用してみました。不動産購入を検…

  3. 不動産取引ガイド

    隣地とのトラブル…お困りではありませんか?

    戸建ての場合、快適に過ごすには隣地との良好な関係も重要だと思います。…

  4. 不動産取引ガイド

    どんなインテリアスタイルをお探しですか!?

    インテリアスタイルの種類コーディネートには様々なスタイルがありすぎ…

  5. 不動産取引ガイド

    日本のマンションの防火対策は安全?

    今年に入ってから都内のタワーマンションの火事がありましたが火元の部屋の…

  6. 不動産取引ガイド

    権利証を紛失してしまったら その2

    不動産を売却する場合に必要になる権利証ですが、その権利証を紛失してしま…

  1. 不動産取引ガイド

    新様式の住宅
  2. 不動産取引ガイド

    誰でもわかる!木造住宅の耐震診断 ~屋根~
  3. 不動産取引ガイド

    バリアフリーの家を考える
  4. 不動産取引ガイド

    住宅ローンはこのまま「変動金利」を選択して大丈夫か?
  5. 不動産取引ガイド

    家の中に小屋が作れるって知っていますか?
PAGE TOP