お金・ローン・税金

“ヴィンテージマンション”は資金調達に難有

ここ数年で“ヴィンテージマンション”という言葉を耳にするようになりました。簡単に言えば古いマンションなわけですが、古くても良いものであればヴィンテージで良いと思うのですが、そうでないものまでヴィンテージともてはやされる風潮があります。内装は、確かにリノベーションしてしまえば見違えるように綺麗にオシャレになります。1億円の中古マンションに1,000万円のリノベーション。これは将来の資産価値を考慮しても良い買い物でしょう。恐らく、将来も同等の値段で売れるはずです。少し話しがそれますが、東京23区のマンションは対前年比で16%も価値が上昇していますので、リフォーム費用分以上に上乗せしても恐らく難なく売れるでしょう。でも、町はずれの1,500万円のマンションに1,000万円のリノベーションをして、果たしてヴィンテージと言ってしまって良いのでしょうか。人口が多い現在ですら1,500万円の価値の不動産な訳ですから、今後人口が減る将来(=住宅需要減る)は、恐らくこの家は、売りたくても売れない不動産になることでしょう。自分の希望を叶えるデザインの家を節約して手に入れる為に、安価な不動産を買ったはずなのに、1億円の高い買い物をしたはずの人の方が、実質のコストは大幅に安かったことになってしまいます。家の値段は、買った時だけではなく売ってみるまでは分からないということですね。

それと、古いマンション(ここでは昭和56年5月以前の旧耐震マンションとします)は資金調達の面でも難しさがあります。多くの方は住宅購入時に住宅ローンを組まれるはずです。融資を受ける訳ですから、金融機関の審査があります。この審査基準が中々難しいのです。旧耐震基準のマンションの場合は、主に下記のような制限があります。旧耐震基準のマンションを買うときには安全性(耐震性)の観点を持つことは当然のことながら、購入に踏み切る時には、以下の点もよくよく確認をしておく必要があります。

  1. 借入可能期間が短くなる

銀行所定の年数から築後経過年数を引いた残りの年数が最長借入可能期間となるというところが多いです。例えば銀行所定の年数が60年、築年数が40年だった場合、住宅ローンを組める最長の期間が20年となります。中には所定の年数が40年に設定されている金融機関もあり、旧耐震の場合には差し引いた年数がひと桁やマイナスになってしまうことから、実態としては融資対象としていないという銀行もあります。

  1. 「特定緊急輸送道路」沿いの場合

特定緊急輸送道路に指定されている道路沿いに建っている場合、耐震診断書の提出を求められます。耐震診断を受診していなければ、そもそもダメですし、耐震診断を受診したとしても、耐震診断は現行法との比較になる為、当然耐震性不足という判定になっているはずで、結局のところ融資がおりません。

  1. 特定緊急輸送道路沿いではないが、耐震診断を受けている場合

耐震診断を受けていなければ融資の際にはその点について不問となるのですが、よかれと思って耐震診断を受けてしまっているマンションの場合、逆に融資が下りなくなる可能性が高くなります。耐震診断をしていて、耐震性を満たしていれば問題ありませんが、前述の通り、基準自体が厳しくなっている訳ですから、耐震性不足との判定になることの方が多いはずです。よって、耐震診断書があるがゆえに融資が受けられなくなるということが起こってしまいます。診断結果を受けて耐震改修を行なっていれば良いのですが、現実的にはそのようなマンションは殆どありません。また簡易改修の場合もありえるので注意が必要です。

以上、リニュアル仲介本部パイロット店 エージェントの石川でした!

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